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Dream
プロローグ

夢に見ていた あの日の影に 届かない叫び
明日の自分は なんて描いても 消えない願いに濡れる
こぼれ落ちる欠片を 掴む その手で
揺れる心 抱えて 跳び込んでいけ夜へ




キーンコーンカーンコーン


始業のチャイムと同時に日本史担当の高坂が教室に入ってきた。


『では,教科書56ページを開け〜』

少し間延びした声が教室内に響く。今は6時限目,日本史の授業が始まった。
俺の席は一番後ろの窓際で,だいたいは授業中教師の話しなんか上の空で窓の外を眺めている。

今日も同様,俺は窓の外を頬杖をつきながらただ眺めていた。
あ〜,早く授業終わんねーかな。


〈主…〉


ふと,ボーとしていた俺の脳内にまだ幼い子供の声と少しの雑音が聞こえた。


〈主…,…マスター。我の…〉

ーーーーどこから?。
授業中の静かな教室をそっと見回した。しかし,それらしき子供はいない,…いや子供がこんな所に普通いるはずがないのだ。


気のせいか。

そう勝手に自分で結論づけ,俺は顔を伏せて,寝る体勢をとった。



俺はそれから放課後まで。
その子供の声のことなんかすっかり忘れていた。



そう,俺はまだーーー。


何もわかっていたかったんだ。





誰かの為に生きて この一瞬が全てで いいでしょう
見せかけの自分は そっと 捨てて
ただ 在りのままで




disillusionより

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あきゅろす。
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