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□小説(ダーク系)@
9P
「おはよう、お父さん」

「起きてよ、ねぇ早く」

四本の手が私の体を左右に揺さぶった。

「……まだ眠い」

私は嘘をついて布団を大きくかぶりなおした。

(だから、私は世話をしてもらうような状態じゃない。
お前達の父親で、立派な大人で何でも自分で出来るんだ)

「だめだよぉ〜もう8時だよ。
いつもなら起きてる時間でしょ」

正巳は私を揺さぶる手に力を入れた。

「じゃあ、正巳。
二人がかりでお父さんを起すぞ」

麻司の言葉と同時に、私を覆い隠していた布団が無理矢理引っ張られた。

「…やめなさい。
私は眠いんだ、そっとしておいてくれ」

「やだ!お父さんが起きてくれるまで頑張る〜」



「ふふふ麻司も正巳くんも悪戦苦闘しているようですね。
今日一日だけですし、父親として可愛い息子達に好きなようにさせてあげてはどうです?」

(ふざけるな。
ここで好きにさせるはどういう意味だと思っているんだ)

私はシーツを握りしめ声の主である澄人さんを布団の隙間から睨んだ。

「お父さん伯父さんもああ言ってるよ。
お願いだから僕達にお世話させてよ」

麻司はそう言いながらチラリと澄人さんへ視線を送った。

「やれやれ、可愛い甥っ子達に悲しい思いはさせられませんね」

仕方がなくというより、自分から進んでといったほうがいい様子で澄人さんは私の布団に手をかけた。

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あきゅろす。
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