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□小説(ダーク系)@
1P
◆◆◆まえがき◆◆◆
ミステイクハート続編でございます♪
あれからフェルドはどうなったのか…
そしてこれからどうなるのか…
お楽しみに〜
◆◆◆    ◆◆◆

暗い……

暗い……見えるのは深い闇だけだ。

どこだここは?

ああそうか……俺は死んだ。

愛する女性(ひと)に醜態を晒し、そして生きていくことを拒絶した……。

「寂しいものだな」

フェルドは呟いた。
死んで気持ちは楽になったが、やはり人恋しいのか。
このまま闇に溶けていくとしても意識が消えるまでの間誰かに側にいて欲しい。
――そう思ってしまう。

「…ルド。フェルド」

「誰だ」

「俺だよ」

暗闇が人型に切り取られ、それは懐かしい友人の姿に変わる。

「ガ…ガルナ…ガルナなのか」

「ああ、そうだ。
まさかお前がこんなに早くここに来るなんて想定外だったよ」

明るいガルナの声にフェルドは心痛な声で返した。

「すまない。
俺のせいでお前は……」

(お前はサリュー様に殺されてしまった)

「そんな顔をするな、俺は自分の意思でお前を彼女を助けようとしたんだ。
それが失敗してしまった。
それだけだ」

「だが……」

「お前がどれほど悲しみ苦しんだのか俺にはわかってる。
失ってしまった命は、どんなに悲しんでも悔やんでも例え自分の命を差し出したとしても、二度と戻ってはこないんだ。
だからこそ死んでしまった者が望むのは、残ったものが自分のせいで悲しまないこと…かもしれない」

いつも明るくて調子のよかったガルナの真剣な言葉にフェルドは涙が溢れた。

「――だが、すまない。
俺は自由になれたはずのお前を再び屈辱と苦悩、絶望へと戻しにきたんだ」

「えっ?」

ガルナの手がフェルドへと伸びると、ガルナはフェルドの体をドンと突き飛ばした。

「ガルナ……」

突き飛ばされ、床に座りこんだフェルドはズブズブと自分の体が沈みはじめるのを感じた。

「お前はまだ死なない運命なんだ……すまない、本当にすまない」

「ガルナ…ガルナ……嫌だ!俺はもうあの日々には戻りたくな……」

ガルナへと伸ばしたフェルドの手は、届くこともなく掴む対象を失い沈んでいった。

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