□小説(ダーク系)@ 8P 「ちょっと見てくるから、亮二くんは食事続けてていいよ」 「…うん…」 亮二は池田が部屋から出て行くと、自分を拘束する鎖を見つめてため息をついた。 これで何度、池田から逃げようとしたのだろうか、結局今回も池田から逃げられなかった。 そして今の亮二にとって今は、逃げようとした罰であるお仕置きが何よりも恐ろしかった。 (今度こそ…殺される。 …いや死んだほうがいいと思うくらいまた、いたぶられるのか) 食事中といっても亮二の箸は一向に進まず、無理に食べても喉を通らなかった。 するとバタバタとスリッパの音がして池田が飛びこんできた。 「亮二くん、今すぐ地下のあの部屋で待ってて、すぐに行くから」 亮二は自分をいたぶっているとき、池田が口元によく浮かべる笑みを見て絶望と覚悟を決め、黙ってイスから立ち上がり地下へと向かった。 亮二が地下の部屋の中にポツンと置かれたベッドに座っていると、何人かの足音と何かを喋るような声が聞こえてきた。 (えっ…どうして? ここに池田以外の人間がくるはずないのに) 「こいつかよ…」 ドアが開くと不良っぽい男達が5人ほど部屋の中に入ってきた。 「よお、本当にこいつか? やっぱ男じゃなぁ〜」 先頭で入ってきた男が振り返り池田に話しかけた。 「うんそうだよ。 この人を犯って欲しいんだ。 さっきも話したけど犯ってくれればほら、このお金あげるよ」 池田はポケットから一万円札の束をチラリとのぞかせた。 「俺は女しか抱いたことねーんだよ。 男なんてどう犯れるんだ?」 「それは僕が教えるからさ」 池田はにっこりと微笑んだ。 そして池田は脅える亮二の側へくると、そっと耳に囁いた。 『亮二くんこれが今回のお仕置きだからね。 わかっているだろ。 僕が悪いんじゃない逃げようとした亮二くんが悪いんだからね』 亮二は池田の言葉を予想はしていたが、現実に聞かされると心臓をグッと握られるような感覚に陥った。 (…怖い…今すぐにでもここから消えていなくなりたい) 「さっ亮二くんまずは四つん這いになって。 上半身は床についててもいいから、お尻はちゃんと上げておくんだよ」 男達の痛いほどの視線の中、亮二は池田のいうとおりに 四つん這いになった。 [前へ][次へ] [戻る] |