[携帯モード] [URL送信]

□リクエスト小説@
8P
「おっ俺は、男を抱く趣味はないっ!!」

「残念。抱くのは僕で、抱かれるのはお前だよ、川名」

にっこり笑って神田に指をさされた川名は、一気に血の気が引いていくのを感じた。

(こいつ、変態だ。
マジ変態だ、超変態だ!
頭が良すぎると反対に変になりやがるんだ。
絶対に、かかわらないのがいいタイプだ)

「は、ははは……悪いけどよ、俺はどっちにしてもごめんだ。
もうお前につっかかったりしねーからさ、お前も俺に近づいてくんなよなっなっ」

ジリジリと図書室の入口へ脚を運んでいこうとする川名の手を、もう一度神田が掴んだ。

「逃げも隠れもしないんだろ?
なら堂々と僕の気持ちを受け止めてもらいたいんだが」

「冗談じゃねえよ!
誰が、んな気持ち受け止められるかってんだ!!
俺になんかしてみろ、ただじゃおかねーからな」

「ふーん、いいタンカだ。
僕は真面目で優等生で、思い込んだら一筋だからな。
覚悟しておいてくれ」

(覚悟しておいてくれってなんだよっこらっ、いいからその手を離しやがれ)

川名は顔を引きつらせながら、神田に掴まれた腕を振った。

「本当にそんな態度が、僕の心をくすぐるんだよ」

―!―

「放せっ!神田!
放せってんだよ」

掴まれた腕を強く引き寄せられて、神田に抱きしめられた川名は血相を変えて叫んだ。

「これからゆっくりじっくり攻めて、おとしてやるからな川名」

そう耳元に囁かれて川名は目の前が真っ暗になった。




















[前へ][次へ]

8/30ページ

[戻る]


あきゅろす。
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!