□リクエスト小説@
最終P
「ふーん。まあ、あいつも長かったからな。
そろそろお役ゴメンでよかったんじゃないのか」
男達の言葉には感情など一切こもっていなかった。
「んっふぅ…あんっ…んんっ」
ティンは快楽の中、ロンを思う
(ロン…ロン、苦しいよ中が熱くて…が欲しいよ)
「体温に脈拍上昇、それにアソコが欲しいってヒクついてやがる、突っ込んでやれよ」
「OK」
イスの下に備え付けられた引き出しを開け、男は男性の性器をかたどった道具を取り出し、ティンの蕾へ押し込んだ。
「ひっ!いやぁ…やぁ…ああー」
「ほらよ気持ちいいだろ
何回イってもいいからな」
男は道具から伸びるコードの先についたスイッチをひねる
するとそれはティンの中で暴れはじめた
「やんっ…あっああああーやめ…やだっ…あー」
(僕…の中に入ってもいいのは…ロン…だけ…ロンだけなのに…
こんな変なもの…を入れられて…)
ティンの頬に涙が幾重にも流れ落ちた
「集計完了だ
この薬はイマイチ弱いな、次のはもうちょっと強いのにしてみるか」
「そうだな三十分後に開始するか」
男達は目もうつろでぐったりと横たわるティンをコードを付けたまま部屋に残し出て行った
それから男達は薬を替えティンで実験を繰り返した
「いきなり初日で5回はきつかったか」
「仕方がないだろ明日の分の実験までしたんだからな、なにしろ明日は俺達の相手をしてもらうんだからよ」
「お前も新入りの味見が好きだな全く」
「そういうお前もだろ」
男達は今や意識も朦朧とするティンを、いやらしい瞳で眺めた
◇
「俺は…ティアンをとる」
「!ロン…お前本気で言ってるのか」
「本気だ、俺はティアンが好きなんだよ。
半分血が繋がっているとしてもな。
あんな愛玩用の奴なんて、好きなんてならないね」
ロンはパトリックから視線を外してこたえた。
「そうか…ははは、そうだよな。
あんな愛玩用のペットなんか、本気で好きにならないよなそりゃそうだ。
人間じゃないし、言われれば誰にでも足を開いて受け入れるSEX人形で知能が劣る馬鹿だからな」
「パトリックなんてことを」
リンダはパトリックを信じられないというような顔で見た
◇
(これは夢なんだ…夢であって欲しい)
ティンはコードをつけられた体を見つめもう一度呟く。
(夢に…成れ…)
もう二度と会えない、愛しい人に言えなかった言葉がティンを苦しめる。
(何で一緒にいるときに、言わなかったんだろう。
拒否されてもいいから言っておけばよかった)
ティンは胸を押さえて、その場にうずくまり声を殺して泣いた。
翌朝
「おい、出ろ」
昨日の男達は、仏頂面でティンを立たせると部屋から
出して、引っ張るようにしてまた別の部屋へ連れていく。
「…僕…今度はどこへ…」
「……」
男達はそれに答えず、黙って大きなドアの前に連れていくとティンの体に大きな布をかぶせた。
「…入れ」
ティンは男達に背中を押されるようにして、そのドアを開けて中に入った。
「…貴方…は…」
「貴方がティンちゃんね」
部屋の中にはティンと同じ髪の色、瞳の女性が立っていた。
「ティアン…さん?」
「そうよ、もう大丈夫。
貴方は自由よ。
私の将来の旦那様がね、いろいろ手をまわしてくれたの」
「でも…どうして…」
「ふふ、それはね…」
ティアンがティンに耳打ちすると、ティンは信じられないというような表情をしてそして頬を染めた。
◇
「パトリク!リンダ!」
「良かったなティン本当に良かった」
パトリックはティンを抱きしめ、グシャグシャとその髪を撫でる。
その側でリンダは何かを言いたそうに立っていた。
「…ティンゴメンね…私…」
ティンはリンダが、ロンを見つめる視線の意味をなんとなく感じ首を横に振った。
「なんの事?
リンダは僕にすごく親切にしてくれたし優しいお姉さんだよ」
「ティン…」
「それよりパトリクホッぺが赤いよ転んだの?」
「あってて、触るなよ。
これはなどこぞかの、素直じゃない奴に殴られたんだよ」
パトリックは、自分は関係ないというように背を向けるロンをチラリと見た。
そしてティンにだけ聞こえるようにそっと呟いた。
『わざとロンに、ティンの悪口いったら殴られたんだよ。
すごい勢いだったぜ』
ティンはその言葉にロンの背中を見た。
「…ロン。僕ロンのところへ戻れたら言いたいことがあったんだ。
…今言ってもいい?」
「あーん?何だよ悪口か文句か?」
「ううん。
『僕はロンの事を…愛してます』
だからずっと側にいさせて」
その言葉に、ロンは顔を赤くしながらもそっぽを向き。
「前にも言ったがお前は俺のモノだ。
それは、昔も今もかわんねーよ」
「うん♪」
ティンはロンの腕に、自分の腕をからませた。
(ティンの耳には、ティアンから聞かされた言葉が残っていた)
『弟があんなに必死に、私に頼みごとをしてきたことは生まれて初めてよ。
しかも嫌っている、私の旦那様にまで頭を下げてね』
「おいっ!そんなにくっつくなよ、歩きにくい」
ロンとティンが家路に向かうなか、残されたパトリックとリンダも歩きはじめた。
「ごめんなリンダ俺も謝るよ。
リンダがロンのこと好きだとわかっていながら、ティンとのことで傷つけちまって。
ロンに殴られたのも、その罰かな…」
「もういいわ…。
未練がないっていったら嘘になるけど、いつまでも引きずるような女ではいたくないし…
これですっきりして、ゆっくりと次の相手でも捜すわよ」
リンダはパトリックの鼻先を指先で軽く叩く。
「…俺じゃダメか?」
「ドラマや映画じゃあるまいし、そう簡単にはいかないのよ、女はね」
リンダはパトリックより足早に前にでて、クルリと振り返った。
「今はまだダメよ。
…でも未来は、誰にもわからないものよ」
パトリックが笑顔で飛び上がったのはいうまでもなかった。
「あいつ何飛び跳ねてるんだ?」
ロンは視線を後方に向けながら寄り添うティンをそっと抱きしめた
〜完〜
◆◆◆あとがき◆◆◆
切ない…微妙でしょうか…
表現力が乏しくて申し訳ありません(汗)
良くも悪くも
「えっこんな展開でこういう設定できたか!」
とか人様を驚かせるのが
実は好きだったりします。
なるべく良い方向へ転んでいると良いのですが
心情系これから精進します!
それではリクエスト本当に
ありがとうございました♪
少しでも気に入って頂ければ幸いです。
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