□リクエスト小説@ 4P 『和志くん?今、ドアロック解除したから』 「い、今から行くよ、部屋って306号室だよね」 『じゃ待ってるよ』 (待ってる…だってさ、くぅーいい響きだな) 俺はエレベーターではもどかしすぎるとばかりに、階段を駆け上がった。 ピンポーン♪ すぐにドアが開き、和泉さんが顔を出した。 「早いね、どうぞ」 「お邪魔します」 俺はいつもなら、乱雑の脱ぎ捨てる靴を、丁寧にそろえる。 「へぇーきちんとそろえるなんて、えらいな」 「へへっ」 俺は照れくさそうに頭をかいた。 奥の部屋へ通された俺は、綺麗に整頓された部屋に、目を見開く。 (俺の部屋と、月とすっぽんってやつだな) 「その辺に適当に座ってていいよ」 「はい♪」 ちょこんと、正座をした俺に和泉さんは笑った。 「まるで、借りてきた猫みたいだよ」 「そんなこと言わないで下さいよー。 これでも緊張してるんですよ俺」 「へー緊張かぁ。 和志くんでも緊張するんだ」 俺は、その言葉にちょっぴりへこむ。 (俺ってそんなに緊張感ないのかな?) 「はい、どうぞ」 俺の目の前には、いい香りのするコーヒーと、それに合いそうもないせんべいが置かれていた。 「コーヒーにせんべい? 和泉さん変わってるね、変なの〜」 「なっなんだよ、お茶請けがそれしか…おっと」 首だけを、俺の方に向けてしゃべっていた和泉さんは、足元に置いてある雑誌につまずき、俺の方へ倒れこんできた。 「あっあぶない!」 俺は和泉さんの体を、後ろから抱きしめる恰好で、抱きとめる。 「ふう、ありがとう……」 和泉さんの温かい体を抱きしめて、俺の理性がぶっ飛んだ。 「……なっ和志く…ん」 がっしりと和泉さんの体を抱きしめ、細い首筋にキスをした。 「く、くすぐったいよ。 ふざけるのも……んっ」 強引に和泉さんの顔を、自分の方へ向かせ薄い唇に唇を重ねる。 強くかみ締める歯を、舌で強引に押し開き、逃げる舌をからませる。 「うっ…んっ……」 俺を引き離す為に、和泉さんは両手で俺の体を押すが、そんなことぐらいで、俺が離れるわけはなかった。 唇を重ねたまま、俺は和泉さんを床に倒し上に覆いかぶさった。 シャツをたくし上げ、ズボンのベルトに手をかけ、それからの俺は、自分が何をしたのかよく覚えてない。 [前へ][次へ] [戻る] |