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□リクエスト小説@
1P
●50000リクエスト
(そらん様)
クールで男前な攻めッぽい受け!男が男に惚れるような、そんなかッこいい人!総受けな感じ。
攻めはなんでもこいっ
この小説はそらん様へ捧げます。
◆◆◆  ◆◆◆

ふかした煙草の煙が、暗闇に溶け込むと男は小さなため息をついた。

「やっかいだな」

言葉の意味とは反対に、男の口調はどこか楽しげだった。



人が多くあつまればそこには格差が生まれる、そして欲やねたみが生まれる。
他人の幸福などなんの腹のたしにもならない……。
自分が幸せになるのならば他人の犠牲など問題などにならない、むしろ他人をおとしいれても自分だけはと醜い欲望に走る。
人間なんてそんなもんだ。


「今回の仕事はどうでした?」

「ああ……いつもとかわらない」

「じゃ、いつものように紅茶を入れますね」

男、峰岸(みねぎし)に世羅(せら)は背を向けるとキッチンに消えた。
そしてすぐに湯気のたつカップを両手に戻ってきた。

「……どうあってもこのカップを変える気はないようだな」

峰岸は手渡されたカップを受けとりながら渋い顔をする。

「だって、可愛いじゃないですか」

ニコニコしながら、世羅は可愛いネコの絵がついたクリーム色のカップに口をつけた。

「あれ?飲まないんですか?」

世羅の言葉に、峰岸はため息をついてからカップに口をつけた。

(なんで、この俺がウサギ柄でピンク色のカップなんだ)



峰岸が今の仕事をはじめるたのはいつの頃だったか。

売春婦の店の裏手で産み落とされ、ゴミの腐敗匂が漂う中、生きている証のようになき続けていたという話だ。

(――その時にくたばっておけば良かったのかもな)

峰岸は今でもそう思うことがある。

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