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□リクエスト小説@
6P
「離せ……このぉ」

なんとか神田を一発殴ってやろうと、捕まれた腕に力を入れた川名だったが

(……こいつ、びくともしやがらねぇー。
どうしてだよ、どう考えても俺の方が強いに決まってるはずなのに)

「自分の方が強いとでも思っていたのか?」

思っていたことを見透かされた川名は、顔を真っ赤にして怒鳴った。

「ったり前だ!俺の方がお前より強いに決まってる」

「本当に可愛い奴だな」

「なっ!か、可愛いなんて二度と言わせ……
わっ!!」


―!―


力を込めていた腕を、パっと離されて川名は神田の方へ倒れこんだ。

「?」

「どうした?川名」

(今、何が起こった?
何が起こったんだ)

川名は震える指先で自分の唇をなぞった。

「なんだ、したことが無かったのか」

「したことって……てめえ、わかってるのか!今、今お前と俺は……」

川名は続く言葉を出せずに、口を閉じた。

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