□リクエスト小説@
6P
「ジャジャジャーン♪今日は、新しい便器の発表会です」
「どこだよ、その便器はさ」
クラスメートの長瀬(ながせ)は、トイレの中をキョロキョロと探した。
そんな長瀬を見ながら夏彦は笑顔で首を横に振った。
「タダじゃ、見せられないし、使用はさせられませんー」
「んだよ、どうせ日永だろ。
わかってんだぜ、あいつに何やらせてるとかいろいろさ…」
長瀬のその言葉に、夏彦の態度はガラリと変わった。
「だから?どうだっていうんだよ、アイツが弱いから悪いんだよ。
嫌なら抵抗すればいいし、誰かに訴えればいいのに、根っからの弱虫野郎だから何も出来ずに、やられっぱなしなんだよ」
「お前も最低な野郎じゃないか、クラスメートにこんな事させて、金稼いでるんだろ?」
長瀬はうめき声が聞こえてきた、個室トイレのドアを開けた。
そこには、洋式の便座の上で口に布を押し込まれ、後ろでに両手を縛られた上、下半身をあらわにしている瞬が、涙を浮かべ震えながら座っていた。
「最高の便器だろ?
見た目は可愛いし、少し骨ばってるけど、アソコは締まりがいいぜ、まず癖になる」
「癖になるって…何度もこういう事させてんのかよ」
「早く、慣れたほうがいいだろ?
自分は、こういうもんだって自覚させてやってるんだよ」
「マジ、鬼か悪魔だなお前」
チラリと自分に、軽い非難の視線を送る長瀬に夏彦は口を開いた。
「―でお前は、ここで何もしないで帰るのか?」
「…」
返事をしない、長瀬に夏彦は声を低くして笑った。
「したいなら、したいって言えよ、長瀬。
お前だって日永としたいんだろ?」
「…いくらだよ」
長瀬は大きなため息をつくと、瞬から視線をそらして言った。
「―クラスメートだし、金はいいよ。
それより…」
夏彦はしてやったりという表情で長瀬の肩を叩き、耳元で何かを囁いた。
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