□リクエスト小説@
2P
「ふふ、僕がしっかり治樹くんのソコを慣らしてあげたからね痛くないだろ?
いや、気持ちいいよね」
聖夜は後ろの刺激に半勃ちする治樹のペニスを細く白い手で優しく愛撫する。
「さわっ…触るなっ…ダメ…やっ嫌だ…出る…」
治樹は二つの刺激に堪らず腰を震わせた。
「イってもいいけど、もうちょっと我慢してもらうよ」
聖夜は完全の勃ちあがり、先走りの汁を垂らす治樹のペニスの根元を指できつく握った。
「いっ!やめっ…痛い…苦し…」
治樹は解放を止められて顔をゆがめる。
「西城はどっちにする?」
「俺は右側にするからお前は左側にしろ」
(右側?左側?…何の…ことを…)
治樹が困惑していると、聖夜は治樹のペニスの根元から手離し激しく擦りあげだした。
その刺激に堪らず治樹は白濁した液体を外へ放った。
「んっあっああー!!…痛っ…」
快楽の解放の瞬間首筋にチクリとした痛みを治樹は感じた。
「痛っ…今の…何?…」
治樹はそう言って二人の口元を見て絶句した。
聖夜と西条の唇はまるで絵の具か何かでたった今塗られたかのように真っ赤な色をしていたからだ。
「とってもおいしかったよ治樹くんの血。
快楽の絶頂を迎えた血って濃厚で甘くて、くせになるね」
聖夜はそう言ってニッと笑った。
その口から二本の牙が見え治樹はガタガタと震えだした。
「…お…お前達…なん…だ…よ…」
「僕達?そうだね俗にいう『吸血鬼』ってところかな。かれこれ人の血を吸って500年は生きてるし」
「500年もたっていたのか。
お前今まで数えてたのか暇なやつだな。
俺は200年頃に数えるのを辞めたぞ」
(嘘…嘘だろこいつらマジに何言って吸血鬼だって?
500年生きてるってなんだよ)
治樹の体の震えは止まらなかった。
「西条はいい加減だな〜、まあ僕も大雑把にしか数えてないけど」
そう言った聖夜の瞳が黒曜石の色から次第に赤に変わっていった。
その様子に治樹は思い出した。
(そっそうだ!
あの時俺は二人の瞳が赤く変わってそれから意識が…)
思い出したものの再び治樹の意識はその赤い瞳の色の飲み込まれいった。
現実なのか夢なのか。
治樹は一寸先も何も見えない真っ暗な闇にポツンと立っていた。
そして暗闇の中から二人の声が聞こえ恐ろしいことを告げられた。
『僕達は今、従者を捜していたんだ。
そして君は、その従者に選ばれた。
今、首筋に契約の印をつけたからそうだねあと二週間程度で君は僕達の仲間に変る』
『お前達の仲間に…変る?
嫌だ!吸血鬼になんてなりたくない!』
『もう契約は済んだ。
お前は俺達の仲間、いや従者として俺達に使え体を提供し共に永い年月を生きるんだ』
『嫌だ!嫌だ!嫌だ!』
治樹は暗闇の中必死にもがき叫んだ。
『仕方がないな。
じゃあ治樹くんにチャンスとあげるよ。
吸血鬼にならず元に戻る方法を教えてあげる』
『本当か!教えてくれ!』
『それはね、治樹くんが契約を受けた同じ条件で治樹くんが相手の首筋に噛みつくんだ。
そして相手にその痕が残れば、そいつが治樹くんの代わりに吸血鬼になるんだ』
『同じ条件って…』
治樹はゴクリと喉をならした。
『きまっているお前が相手に抱かれ、共に頂点に達した瞬間だ』
『……』
『それしか方法はないよ。
明日になれば小さな牙が生えてくるから、その牙で噛めばいい…健闘を祈るよ』
治樹はそのままさらに暗闇の底へ落ちていった。
次に治樹が目を覚ますとそこは自分の部屋のベッドの上だった。
「…夢…」
そう呟いた治樹だったが体に残るだるさと、首筋に残る痣を見て顔色を変えた。
「誰か…嘘だって言ってくれよ…なんだよこの痣…まるで……」
◇
「おっす!なんだよ元気ないな〜」
治樹は背中を叩かれて振り向いた。
「あっああ…おはよう…」
「マジ元気ないな何かあったのか?」
クラスで治樹と仲のいい金谷(かなや)は心配そうな顔で治樹の顔を覗きこんだ。
「なっなんでもないよ…なんでも…」
治樹はそう言いながら首筋を気にするようにして撫でた。
「治樹お前、首にでっかい絆創膏を貼ってるけど怪我でもしたの……」
「さっ触るな!!」
治樹は大声を出し自分の方へ伸びてきた金谷の手を思わず叩いた。
「はっ治樹!?」
「わっ悪い、金谷今日はその…俺気分が悪くて」
一瞬、金谷は驚きの表情をしたがすぐにいつもの表情に戻ると肩をすくめ
「悪かったな、気分が悪いなら今日は帰ったらどうだ?」
と治樹に笑い掛けた。
(金谷…本当にいい奴だなお前。
でもこんなことお前に相談なんて出来ないんだよ…)
治樹はどこかぎこちなく笑うと金谷に大丈夫とだけいって足早に金谷から遠ざかった。
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