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ゆがんだ愛の話(タカ久々)

※現パロ


「ねえ、怒ってんの?」

「…」

「ねえ…」

ドンっという音が頭に響き肩を壁に叩きつけられたと気付く。俺より幾分高いお前の身長は俺の顔に影をつくるには十分だった。
いつもの猫なで声とは違う。青年の―低い 声


「…こっち、向いて」


ゆっくりとお前の瞳を覗き込めば、憎悪にも似た色が輝いていた。

「なんで無視するの」

「してない」

「したでしょ。理由は、何?分からない、俺バカだから」

こいつは愛の形を知らない。誰にでも愛想を振りまくからみんなから好かれるし。
でも本当に本当に自分が欲しいものへの愛の形が―



屈折



「…ごめん…な、ただの嫉妬」
「…嫉妬?」

「斎藤が後輩達と楽しそうに話してたから」

「ヤキモチ…?」

「そ、ヤキモチ」


屈折―と言うのは語弊かもしれない。本当に分からないのだ。自分の感情についていけない、そんな感じ。


「えへ、可愛いなあ。兵助くん」

そういって無邪気な顔で俺を抱きしめるこいつは先程のあいつなのかと思うと戸惑いはある。俺もこいつへの愛の形が分からない。




こいつの胸の中にいる時俺の心は暖かく、優しさが溢れる。
それだけは間違いじゃないのだからそれを信じて、進めばいいのだ。


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