変な虫を追い払う話(鉢久々)*
※会話文、付き合ってます。
「『久々知くんのためなら全然大変じゃないよ〜』ね。下心丸出しじゃねえか。そいつ」
「…お前最低だな、人のメール覗き見すんじゃねえよ」
「人の恋人に手出す方が最低だと思いますが?」
「こいつは知らないんだよ、お前との関係」
「あーそう。それはそれは、んで、なんて返信すんの?」
「お前に関係ないだろ、あっちいけ」
「この前そいつ『本当久々知くん大好きだなー』とか送ってきた奴だろ。返信の態度によっては危険と考える」
「お前…それも見たのか…」
「通知くると画面に表示されるんだよ、開いたわけじゃない」
「変わらないだろ…」
「で、何て返すんだ。まさか『そうか。助かる、ありがとう』とか返すんじゃないだろうな」
「だめか?」
「あーもう!お前は!っとに浅はか!甘ちゃんですよ!!そんな言葉そいつを思い上がらせるに決まってる。よし、ちょっとケータイ貸せ」
「なんて打つんだよ…」
「まあ、貸せよ。…………ほら、出来たぞ。」
「『人間だれに対しても平等な心が大切だ、そういう不公平な態度はよくないと思う。』…なにその空気読めてない発言」
「これでお前の評価を下げよう」
「アホだろ、お前」
「アホでいい。お前に変な虫がつかないなら」
「なら言えばいいじゃん」
「え?」
「こいつに直接、」
「…言っていいのか…?」
「別にいいよ。相手にどう思われたって。それでお前が安心すんなら」
「…やっぱお前ちょう格好いいわ。変な虫つくのも納得」
「納得してんなよ、ばーか」
好きな相手のことには、ばかになっちゃう
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