いっぱち物語(仮)
9
そーいやクマさんの着信、オレ録りの着うただわwオレが歌って、クマさんからツッコミ入ってんのに途中で切れてるしwww
「ちょーッス!ちんぽこデッカいクマさんですかー?」
『……今どこに居んだ?』
「なーんクマさんってば、オレが恋しい感じー?ヤベくね?モテる男はツラい系スか?」
『イッパチ、どこだ?』
「ちゅーか聞いて聞いてー、会長が仕事してくれるかもなんだけど!マジ奇跡じゃね?涙ちょちょ切れるやろがいってゆーw」
『イッパチ』
「これで目ー覚ましてくれりゃー――」
『八』
「っ………」
『八…』
「………………」
『慰めさせてくんねぇの?…八』
もーホント、どーしてくれよーこのオッサン。
「……いんねーし…へーきだし…」
ホントやめてほしー。男だって泣くときゃ泣くんよ。優しくすんなし。これ以上クマさんにみっともないとこ見せたくねーんだわ。あ、聞かせたくねーんだわ、か。電話だし。
『八…はっちゃん、なぁ、頼むって、慰めさせて?』
はっちゃんゆーなし……
『はーち、頼むって、なぁ』
「………ぃんね…」
『………ふぅん…ふんじゃあ勝手にするわ』
プツリと通話が切れる。
「…勝手にって、何よ…」
あ゙ー、ほら、鼻がツーンとしてイテーし。ちゅーか啜っても啜っても鼻水がずるるるる。
「あ゙ーーー、クッソムカつく。泣き虫はモテねーんだぞ。バカじゃね?死ねよオレ。ちゅーかもじゃ宮死ねよ。副会長も書記も補佐子もフレッシュもヤン造もNo.1もクソ共全員死ね。くたばれ。消えろ。肥溜めで溺れてクソ塗れになって死ね」
どいつもこいつもマジクソだ。どんだけ悪態ついてもスッキリしない。こんな事ゆー自分さえクソだと思う。
こんなクサクサした自分をクマさんに見せたくない。懐デッケークマさんの事だから、きっとこんな状態のオレを面倒だとか思う前に心配すると思う。心を痛めると思う。頼らないオレに苛ついて、頼られない自分に苛ついて、それじゃーあんまり理不尽だ。本来関係ないクマさんばっかやーな思いしてんじゃん。まー関係ねーとか本人に言やぁそれこそ怒りでゲンコツ降ってきそーだけど。
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