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いっぱち物語(仮)
29
「おい」

後ろからの声に、めっさ体ダルいんスけど何とか目線を合わせよーとする。でもやっぱ首上手く動かなくて、ホント目線だけになって、でも会長はそれで満足みてー。目が合ったらニヤリと笑う。

「俺に、しゃぶらされて、イかされて、潮吹かされて、うれションまでした感想は?」

今のオレにでも解りやすいよーにかね?一言一言区切って強調してくる。

ちゅーかそれ聞く?

嬉しーに決まってんじゃん。会長よ?うれションまでしてんだから。ちんこ触って貰うどころかしっこ………は、恥じかちーッスけど、恥じかちーからこそ嬉しーみたいな、的な感じ。くまさんも前準備でしっこよりゃー、ハズい…とこ………見せちゃったけど(そもそもくまさんが原因だけど)少しも引かなかったのは嬉しかったり…とか……引いてたらそーとーくまさんヒデェよ。牛乳入れたのくまさんだし。それに会長、オレでイってくれた。この際もじゃ宮は捨てといて、会長、オレの脚でちんこ擦ってイってくれた。オレの体で気持ちくなってくれた。すんげ嬉しかった…

「……った……」

「あ?」

嬉しかったよ………

「…悲しかった……」

嬉しかった………のに……

「悲しっ……」

寂しい

「悲しいぃ……ヒグッ、」

辛い……会長は、オレの事好きには絶対なんないって突き付けられたみてーで。

変態なオレは悦んじゃったけど、きっと会長の中でアレは最低な抱き方だ。もじゃ宮を重ねた瞬間もあったかもだけど、相手はオレだもん。元々優しい人で、変なとこ真摯で、ヤり友は居たけど遊びで割り切れる人としか関係は持たなくて、相手の気持ちを無視したあんなプレイするよーな人じゃない。もじゃ宮のせーで今はアレだけど、それでも人って本質は変わんない。あの行為はそんだけオレって存在がクソいって事だ。オレがもじゃ宮に好意を持ってりゃ、まだ「会長の敵」で今よりマシだったと思う。でもオレは「もじゃ宮の敵」だから。もじゃ宮を害すもんだから。だから会長にとってオレはクソ以下なんだ。優しさなんて向けられない、心底嫌悪する存在…

情けねーの…

自分から誘って、勝手に傷付いて、泣いて…オレ泣き過ぎじゃん?歳考えれや。男じゃん?これだから妹にもバカにされんだわ。兄の威厳形無しだわ。わんわん泣くとか引くわ。

しゃくり上げてたら舌打ちと溜め息。

と、目許に滑った感触。






え?






今………






背後から着信音。

直ぐさま出た会長に、漏れ聞こえる不愉快な喚き声。柔らかい会長の声。突き飛ばすよーにオレを押し退けて便所から出て行く。

ヒデー扱い。

でも、

目許に触れる。

涙とは違う濡れた感触。

熱い感触…

涙を掬い取る熱い舌…

「意味、わかんね…」

去る間際に見た目は嫌悪に濁ってて、

「…ぐまざぁん…」

くまさんに会いてー…

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あきゅろす。
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