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いっぱち物語(仮)
23
「あいつはあんたの事をこれっぽっちも想っちゃいねーよ。あんたを想って言った言葉があんな軽いもんであるわけがねー。会長が大切にしてきたもんが『間違ってる』?『変だ』?それを決めんのはあんただろ?周りじゃない。何にも知らねーあのクソじゃねーんだよ!」

「テメェいい加減にしろよ!!クソはテメェだ!!星輝に嫉妬してわけわかんねぇ事ほざいてんじゃねぇ!!」

会長に胸倉掴み返されて怒鳴られて、でも、そんな事どーでもよかった。

会長は今、何て言った?

「気付かれてねぇとでも思ってたのか?いつもゲロ吐きそうな気持ち悪ぃ目で見やがって」

…は?へ?気付…何が、って、え、マジ?え?マジ?知って、た…?は?

「どうせ千熊の奴ともヤってんだろ?最近いつも一緒に居るもんなぁ。あいつの突っ込まれてんじゃあ、テメェの尻緩んでガバガバだろ」

その言葉にカッと頭に血が上る。気付いたら拳を握って会長に殴りかかってた。でも、それも簡単に会長の手の平に受け止められ、壁に叩き付けるよーに押さえ付けられる。

会長の口角が嘲るよーに引き上がり、耳元で囁かれる。

「気持ちよかったか?俺に見立てた相手とのセックスは?」

打った背中より、掴まれた手首より、心が痛い……

「……っ…は、は…」

乾いた笑いが零れる。

「はは、は…んは、ひははははははははは!!」

会長の眉間に皺がよる。あーあ、癖になるよ…

「んひ、ふふ…そーだねー…」

やべーなー、面白いわけじゃねーんだけど、何でか笑いが止まんねー。握られた手首が熱い。会長の吐息が当たるだけで欲情する。そーいやさっきまでオレ脳はエロエロエロエロエロエロエロエロ会長だった。脳内メーカー的なwww

身長差もあるから、下から覗き込む形で会長を見上げる。

「…くひ…ちょーー気持ちかったぁ」

ベロリと顎を舐め上げると会長が手首を離して体を引く。胸倉を再び掴み上げると今度はオレが会長を壁に叩き付けた。

「ッ!!」

空かさず唇に唇押し付けて、勢いのせーで歯があたったのはわかったけど、血の味がしても離してなんてやんなかった。

オレも男だよ会長。ケンカはともかく、本気出しゃーそー簡単に力で競り負けねーっつの。

「会長も試してみる?イメージプレイ。会長に突っ込まれてると思うだけで、オレちんこビンビンなんだよねー」

唇を合わせたまま喋ると、唇にピリッとした痛みが走る。会長のちんこにオレのちんこをグッと押し付ける。と、会長が息を詰める。

「セフレ、全部切ったんしょ?」

会長の手を取ると擽るよーにゆっくり、その指に指を絡める。

「ねぇ、かいちょ…」

目を合わせたままゆっくり唇を離す。絡ませた指を顔まで引き上げると、その内の一本、人差し指を焦らすように銜え込む。第一間接、第二間接、会長の指がオレの口ん中に埋まってく。しょっぱいのと苦いのと、会長の味がする。なーんか恋した野郎の殊勝な言葉って宛てになんねーわ。見てるだけ、想ってるだけでいーとか、そんなんマジで思ってんだったら今興奮してるオレは何だっつーの。会長の心は他にあって、オレの位置付けなんてミドリムシよりもボルボックスよりも下にいってんじゃね?ってくらいなんに、会長に触れて、味わって、微かな香水の匂いに混じった体臭に酔って、会長とエロい事したくてたまんない。即物的だと我ながら思うんだけど、DKの頭ん中なんてセックスで大半埋まってる。相手が女の子だったら「えっちがしたいだけで、あたしの事なんて何とも思ってないんでしょ?」何て萎える事言われそーだけど、好きだからこそガンガンにえっちしたい。ドロッドロのグチャグチャんなるまで気持ちーを共有したい。

根本まで銜えると、ちゅうっと音を出して吸い付きながらゆっくり引き抜いていく。指先に近くなると会長の指がピクリと奮えて、先っぽちゅうちゅうされんの好きなんかなー、とか思った。ちゅぽっと指が抜けると、会長の目が熱っぽく潤んでるのがわかる。

「転入生のケツだと思って、オレに突っ込んでみない?」

突っ込まれたいなら喜んで突っ込むよ?

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