白の思考と金時の本音?
[銀八視点]
「んじゃ、俺は長谷川さんとパチンコ行ってくっから」
「アタシもバイトあるから、行ってくるわね〜」
「はいよー」
「おれは遊びに行ってくるね!」
「ん、気ィつけろな」
「はぁい!行ってきます!!」
「おー、いってらっしゃい」
今日はそれぞれに用事があって休日だってのに朝から騒がしくなったな。まぁ今は静かになったが。
銀時とパー子と銀が出て行ったから……家に居んのは俺と白と金時か。
「何も面倒事が起きなきゃいいが…」
そう呟いてから朝飯を済ませようとリビングへと向かう。今日は朝早く起きたらしい白が皆の分の飯を作ってくれた。
つまり、おかげで俺の仕事が一つ減ったってわけだ。
「…皆出ていったのか」
「ん…あぁ、それぞれ用事があるみてぇだからな」
「そうか。
…銀八は出かけないのか?」
「俺はやらなきゃなんねぇ仕事があるからよ。それに今日はのんびりしてぇの」
椅子に座って朝飯を食ってたら、ちょうど新聞を読み終えた白に話しかけられた。けど特に会話が弾む事もなく飯を食べ終えて後片付けをする。
そういや銀時が居ねぇから洗濯とか俺がやらなきゃなんねぇんだっけか…そんな事を思い出して小さくため息をつく。
「…銀八、お前はやらなきゃいけない仕事があるんだろう?」
「あぁ…そうだけど…それがどうした?」
「なら家事は俺がやってやる」
「……え?」
「特にする事もなく暇だからな」
白からの意外な言葉に少し驚きつつも、せっかくだからということで家事を白に任せることにした。
綺麗好きの白の事だから、掃除も隅々までやってくれんだろ。
とりあえず金時の奴はほっときゃ昼過ぎまで寝てるし…静かで早く仕事が終わりそうだな。
やってほしい事を白に伝えてから俺は部屋に戻って仕事を始めた。
静かなおかげでスムーズに作業は進み、一時間もすればもう終わりが近くなる。一旦休憩しようかと思いペンを置くと、白が部屋に入ってきた。
「…仕事は順調か?」
「ん…あぁ、おかげ様でな」
「そうか、教師と言うのも大変なんだな。
…コーヒーを入れてきた、飲め」
「え…おぉ、さんきゅ」
おかしい。
いや、おかしいと言うより少し気味が悪い。白が妙に優しい……なんでだ?
何か企んでんのか、それとも寂しいのか…はたまた暇だからか…。
「…………」
「……なんだ、何か言いたそうだな」
「……妙に優しいから何か企んでんのかねぇってな」
「お前な……銀時以外の奴に優しくする時ぐらいあるに決まっているだろうが。
銀八はこの家で一番年上だから何かと大変だろう。だから休日くらいのんびりさせてやろうと思っただけだ」
「…なるほどね。
俺ァてっきりお前が俺に好意を持ったのかと思ったわ」
「そんな事はありえん」
からかい半分でそう言えば、即否定される。まぁ分かってる事なんだけどな……そう即答されっとなんかムカつく。
「…そういや金時は?まだ寝てんのか?」
「あぁ、寝ているぞ。
起こした方がよかったか?」
「いや、そのまま寝かしといてやってくれ」
「…分かった。
じゃあ、仕事頑張れよ」
「おー」
銀時しか見てないようで他の奴の事よく見てんだよな白って…。
アイツがずっと家に居てくれりゃあ俺はもっと楽出来るかもしんねぇな。
なんて事を考えながら、白が持ってきてくれたコーヒーを飲んだ。
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