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Lover's end
1
いつか、
いつか失われるとしても、
語らずにはいられない、
──…喪失…。
唄は遠退く。
誰も、聞こえない唄。
「──カズ君?」
緩やかに見上げる。
そこには太陽を背に浮かぶ、貴女の姿。
陽光が丁度背中越しに映り、いびつな翼の様に見える。
宙に浮かび、柔らかな微笑みを向けてくれる貴女の顔は眩しくて、良くは見えない。
それよりも、その背から注がれる陽射しに焦がされているみたいで。
そっと、瞼を伏せる。
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