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交錯タイトロープ
7-9
ただ破壊しようとしても結界の範囲は極めて狭く、これでは力任せに壊そうとしてもサリアにも被害を及ぼすかもしれない。
「これは、見た目以上に難しい試練ね」
そう言いながらサリアの視線は走り、結界の解析と脱出の為の手段を模索している。
「それと、考えている最中に済まないがもう一つ。この試練の間、汝は身動きが取れん。その間は我が汝に代わって、従者に修行を付けてやろう」
「えっ、どうして」
「先の記憶から読ませて貰ったが、どうせこの状態では現実世界の汝は身体が動かせぬ。修行のつけようがないであろう?その間は我が汝の身体を借り受けておくぞ」
「ちょ、ちょっと!?待っ──」
そう言う間もなく、クェルナはサリアの呼び止めを振り切って魔女の記憶から消えていった。





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