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* Be anxious
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  〜心配性〜


ここはパンドラのお屋敷
ナナは与えられた任務を終えやっと帰ってきた
自分の部屋に向かう途中の廊下で前からものすごい勢いで走ってくる人がいる

よく見ると…


「ナナ!!」


私の名を叫びながら走ってきたのはギルだった。
ギルはナナの前で止まった。全速力で走ったのだろう…
息がかなりあがっている


「ギル!どうしたの?!
そんな急いで…」



こんなにギルが慌てるなんてかなりの事が起こったのだろう…


(まさか!シャロンお嬢様の身になにか…!!)


ギルが息を整え答えるまでの間ナナはあらゆる妄想…否、あらゆる可能性を思い浮かべていた

すると
ギルはナナの両肩を掴んだ


「…ギル?」


「…け………か…?」


「ん?」


「…怪我は大丈夫か?!」


息も整い、ギルはまたもや大きな声で言った


「怪我?
…ああこれ?」


ナナはギルに左腕のかすり傷を見せた
すると、ギルはその腕を掴んだ


「これだけ、か?」


「そうだよ?」


ギルは「良かった」と言い安堵した
そんなギルを見てナナは…


「あいたたた」


急にお腹をかかえしゃがみこんだ


「ど、どうした?!何処か痛むのか!!?」


「ちょっとお腹が…」

ギルは慌ててナナを抱えた
もちろん、お姫様抱っこで


「ギ、ギル…?///」


「我慢しろ」と言いギルは医務室に向かってまた走り出した



バンッ――


ギルは勢いよく扉を開けた
しかし、そこには誰もいなかった

ギルはナナをベッドの上に降ろした


「大丈夫か?どこが痛む?」


とても心配しているギル
ナナは黙りこんだ。それだけ痛いのだろうと思い早く楽にしてやりたかった

ナナは下を向いている


「…ナナ?」


「…クスッ」


「え?」


「あははは」


ナナはいきなり笑いだした


「もうギル心配し過ぎ」


お腹を抱えて笑うナナ


「まさか…お前…!」


「うん、全部演技♪」


ギルは脱力し、床に座り込んだ
しかし、ナナが無事な事に安心もした


「誰かに何か言われたの?」


笑い終えたナナは言った
「だいたい想像はつく」と付け加えて


「ブレイクがあいつが…!
ナナが今回の任務で怪我をしたって……」


(やっぱりブレイクの仕業か…)

それで心配して駆けつけてくれたんだ。あんなに息を切らして…

ナナは嬉しくなり座り込んでいるギルに抱きついた


「ありがとう。ギル」



心配性なところは

ずっと変わらないね

そんなギルが大好きだよ♪




その後、ブレイクとシャロンにからかわれ続けたのは言うまでもない――…


配性. *



- END -



あきゅろす。
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