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*00.4
「な、な、なんであなたがいるんですか!!
どうやって此処に?!」


「どうやってってココからですヨ?」


ブレイクが指す場所は今座っているベッドの下


「そんな処に隠し扉はありません!!」


(ハッ…まさか此処に進入する為にわざわざ作られたのでは…!!)


そうライナは考え
急いでベッドの下を覗いて見たが


「…ないじゃないですか」


騙された事に腹を立てブレイクを睨んだ


「あなたには見えませんか。残念ですネー
純粋な人にしか見えないんですヨ?」



…なんとも胡散臭い言葉だ


いちいち相手にするのも疲れ
用件を聞き出そうとしたが


「用がなくちゃ来ては行けないのですカ?」


と返された。寂しそうな表情で言うブレイクに対しあまり強く言えなくなったライナ


「そ、そういう意味ではなくて
用も無しに来るよんな処ではない筈です」


必死になって言うと…
何故だかブレイクは笑っている
…やはり今さっきの寂しげな表情も演技だったようだ


「何笑っているんですか!」


「すみません。あまりに必死なもので…vv」


この人に何を言っても無駄な気がしてライナは諦めた


「あなたは優しいですネ。からかいがいがあります」


「なっ!」


「それに、不法侵入者がいたら普通メイドとかに言い付けるんじゃないですカ?」


何故、そうしないのか
そう聞かれた時
少し反応が遅れた


何故メイドや誰かを呼ばないか…?
そんなの決まってる…



「…その評価は間違ってます
私は優しくなんかないです。
自分の事しか考えられない
どうしようもない人間です…」



人を呼ばないのも
呼んだところで誰も私なんかの為には動く筈がない…


それを確認するのが怖いんだ




この家で…

私は必要とされていないから





沈黙が続いた…
気まずい雰囲気だ


こんな事この人に話す内容ではなかった



ライナが言葉を発しようとした時ブレイクの言葉によって閉ざされた
それは

「パンドラに来ませんか?」

初めて会った時と同じ言葉。
今回は真剣な表情で――



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