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*00.3 揺らぐ心
レインズワース家の方々が来て数日
あんな事を言われてしまえば心は揺らぐ…


私にでもこの国の役に立てるだろうか?

望まれなったこの私でも……



「姉様…?」


私とは10歳離れ今年7歳になる義弟ロイド
ここ最近、元気のない私の事を気にかけてくれて
今日はわざわざ私の住む別館まで来てくれた。





御母様と御父様、義弟のロイドが住む本館と私が住む別館は少し離れている…


これは御父様が決めた事。



それでも、朝食と昼食は本館へ行く事を許された…
御母様が説得してくれたのだろう

…御父様に


夕食がダメなのは夕食には御父様が一緒だからだ。


私と…顔を合わすのが嫌なのだろう……。




「姉様、大丈夫ですか?」


「…大丈夫よ。それより部屋に戻らないと御父様に叱られるわよ?」


ロイドは渋々納得し自室へ戻って行った



義弟ロイドとは血は繋がってはいない…

御父様は男の子が欲しかったんだ…
だけど御母様から産まれて来たのは私。
…女だった

御父様は酷くショックを受けたらしい

跡取りは男。
この家系は代々男の子しか誕生しなかったから…
私が全て台無しにした


だから、養子でロイドを連れて来た


ロイドは本当に良い子だ。
この子なら御父様に嫌われる事もない…



ロイドの姿が見えなくなるまで見送った


私も部屋まで戻り扉を開けると…


「やあ★」

バタンッ―――



(気のせい、気のせい…)


そう自分に言い聞かせ
恐る恐るもう一度扉を開けた


「いきなり閉めるなんてヒドイですネー」


気のせいでも見間違えでもなかった…
確かにそこにブレイクはいた
人の部屋のベッドに勝手に座り込んで……



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