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*00.2
「何故私にこの“力”があるのか…いつから使えるようになったのかは分かりません。
自然と身体が覚えていて物心ついた時にはもう既に使えていました。」


シャロンとブレイクは黙ってライナの話しを聞いていた



「これが全てです。もう、よろしいでしょうか?」


「えぇ、ありがとうございます
今度はこちらの番ですね」


「はい?」


「あなたの“力”については個人的に興味があったので聞いただけですよvv
私達の目的は他にあります」


(あそこまで話させておいて…こいつはなんなんだ。)


ライナはブレイクを睨み付けた


「最初に言ったはずですよ?
『私は』と…」


ニコニコ笑いながら言うブレイクに殺意を憶えはじめたライナ


ライナは睨み付けるのも馬鹿馬鹿しくなって溜め息をこぼした


「おや、溜め息をついては幸せが逃げますよ?」


「…ライナ様、この人はただの空気と思って下さい。」


紅茶飲みながら冷静に言うシャロン。
冷静過ぎて逆に怖かった



「私達はあなたに協力をお願いしたいのです」


「協力?何をですか?」


「サブリエの悲劇をご存知ですか?」


「えぇ、100年前の事件の事ですよね?」


「はい。私達はその真実を求めています」


「真実?」




100年前…
どうしてサブリエの悲劇が起こったのか。シャロン様達はその真相を知りたいらしい。


だけど…



「何故、そのような手伝いを私に…?」


その事ならばもっと詳しそうな科学者にでも聞けばいい。
私はサブリエの悲劇の事は本や人からしか聞いた事はない
そんな私が手伝った所で役に立つ訳もない

それに…


私に何のメリットがある…?



「あなたにしか知らない事もあるからです」


今まで空気と同化していたブレイクが口を開いた


「私は何も…「今は知らなくてもいずれ思いだしますよ」


営業スマイルで言うブレイク



「…思い出す……?」


「えぇ、いずれ、ね」



何が何だか分からなかったが、最後に切ない表情で言うブレイクが引っ掛かった



「それに、あなた…というよりあなたの大好きなこの国の為でもあるんですよ?」


「どういう事ですか?」


「再び、サブリエの悲劇が起こるかもしれない…」


「?!…まさか、そんな…!」

「まだ仮定の話しです
ですが、もし本当ならばこの国もただではすまないでしょう」



そんな…


この国が…?



「あなたがもし協力をしてくれるなら
それを防ぐ策も見つかるでしょう」


「…私にどうしろと?」



「パンドラに属し、私の部下として働いてもらいたいですねーvv」



「……それがどういう意味か御存知ですよね?」


パンドラに入れば私は向こうの国の住人にならなければならない…
それは私の住むこの国への裏切りになる


そんなこと…




「知ってますよ
ですから、ゆっくり考えて下さい。
私達は今日はもう帰ります
また訪れるますのでその時までに答えを…」


ゆっくり笑うと立ち上がった
それに続きシャロンも立ち上がり部屋を出ていった








これが全ての始まりだった――


to be continue.†


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あきゅろす。
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