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*02 悲しき決断
ウィル 11歳

電車に揺られ
不気味なくらい安静な旅


あたしたちは今
上部の者の旅行の護衛をしている


このまま事が済めばがいいが…
そうもいかないだろう……



なんだか胸騒ぎがする




†  †  †




「…それがさ女房のヤツ、妊娠してからなんだかますますきれいになっちゃって…
なんて言うの?地上に舞い降りた天使?」



電話で中佐に報告するのを付き合う事になったが……



「ヒューズ…
その話は50回くらい聞いた…」



今さっきからずっとこの調子だ


「もいいい…
ウィルに替われ」


「おい、まだ話は…「替われ」


「…分かったよ
お前もつくづくシスコンだな」

「なっ!!!」



ロイが何か言おうとしたがそれを無視しヒューズはウィルに電話を渡した


「ほれ、ご指名だ」


ウィルはそれを受け取り電話に出た


「…はい」


「そっちはどうだ?
不審人物は?」


「今のところはいない…
…と言いたいけど
乗客の入れ替えが多くてはっきりとは言えない、ですね」


RRR…


その時車内用の電話がなりヒューズ少佐が出た


「どうした?」


「いました!!」


その言葉を聞きウィルは手に持っている電話をヒューズ少佐に近づけた


「いたんです!
ものすごーく怪しいヤツが!!

でっかい鎧の…」


「ヨロイだと?」




(ヨロイ…?


確かに怪しいけど


不審人物なら尚更そんな変な格好はしないのでは?

絶対怪しまれるし…)


「はっはっはっ…!!」


電話の向こうからロイ中佐の声がした


「そいつはいいんだ…
一緒にもうひとりチビがいなかったか?」


「…チビ?」



(…なんか気になる)





ウィルは持っていた電話をヒューズに預けた


「?…おい、ウィル何処にいくんだ?」


「あたしも見てきます!!」


「お、おい!」


ウィルはヒューズの呼び止めを無視し出て行った


「いいだろ、好きにさせろ」


「なぁ、一体なんなんだ?
その“ヨロイとチビ”ってのは…?」


「チビの兄の方はエドワード・エルリック
ヨロイの弟の方はアルフォンス・エルリック」


「あぁ、前話してたあの二人か?」


「そうだ
何かとフォローしてやってくれ」


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