紅き血の誓い 01 「……ん」 朝、かぁ…。そういや昨日、帰ってきてそのまま寝ちゃったんだっけ…。 「…小羽。起きているか?」 部屋の外から声が聞こえた。私は眠い頭を必死に動かす。 「…兄様?起きてるから入ってきていいよ」 とりあえず身だしなみを整えて、布団から出た。 それと同時に襖が開く。 「これから昨夜について会議をする、と副長から伝言だ。男装のままこい」 「…はーい」 適当に言葉を返すと、髪を結んでこい、と一言言われた。 「…面倒くさいんだよなぁ」 まあ、今更なんだかんだ言ってもなんだし、とりあえず髪を結う。 「よし、行くか」 襖を閉めて、私は広間へと足を動かした。 [次へ#] |