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紅き血の誓い
04
「あれ?いいんですか、土方さん。この子、さっきの見ちゃったんですよ?」

「総司…!」

余計なことを話すな、と言う前に、土方さんが渋い顔をした。

「……いちいち余計なこと喋るんじゃねえよ。下手な話を聞かせちまうと、始末せざるを得なくなるだろうが」

少女の顔ををちらりと見ると、少し青ざめていた。

「この子を生かしておいても、厄介なことしかならないと思いますけどね」

「とにかく殺せばいいってもんじゃねぇだろ。……こいつの処分は帰ってから決める」

「俺は副長の判断に賛成です。長く留まれば他の人間に見つかるかもしれない」

斎藤…兄様は周囲を見渡した。ついでというように死体に目をやる。

「こうも血に狂うとは、実務に使える代物ではありませんね」

「……頭の痛ぇ話だ。まさか、ここまでひどいとはな」

土方さんは感情の宿らない眼差しを足元に向けた。

そして不意に顔を歪めると、苛立たしげに私たちを睨みつけた。

「つーか、おまえら。土方とか副長とか呼んでんじゃねえよ。伏せろ」

「ええー?伏せるも何も、隊服着てる時点でバレバレだと思いますけど」

「そうですよ。今更何を隠せっていうんですか?」





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