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春夏秋冬イベント夢
バレンタインデー(TOA)
「今日って、バレンタインデーだよね」

チョコレートを作りながら、当たり前の事を二人に聞いた。

「うん。そう」

アリエッタがこくんっと頷きながら返事をした。

今日は六神将の女性だけで、チョコレートケーキを作ることにしていた。

「ねぇ、二人は誰にあげるの?だいたい想像はついてるけど」

話すものがなかったから適当に聞いてみる。

すると、二人は少し顔を赤らめているようだった。

「私は、イオン様に…」

「…私はヴァン総長だ。リリカは?」

…想像どうり、か。

まぁ、いつも見ていればこれくらいわかるけど。

私が黙っていると、二人が手を止めて私を見ていた。

「あっ!ごめん…。私は…そうだな、アッシュと――」


「シンク!」

シンクは誰もいないところで、空を見上げていた。

「どうした?」

私はシンクの隣まで駆け寄ると、後ろに隠していたものをシンクに押し付けた。

「…黙って受け取りなさいよ」

「……なにコレ」

「チョコ」

「………」

…無言。

「…同情のつもり?」

「私はシンクにあげたいの」

「アッシュがいるだろ?」

「あげた」

「じゃあ、やっぱり同情…」

私はシンクの表情が見たくて、覗き込む。

すると、シンクが気づいた。

「…何してんの」

「…顔、見せなさいよ」

シンクは一歩後ろに下がり、私から距離を置いた。

「…逃げるな」

「…うるさい」

シンクは私に背を向けるとチョコを持って走って消えた。

(…なんなのよ、もう…)
(…まったく…)


2010.02.14(日)

あとがき

バレンタインデーということで、シンク寄りで書いてみました。
短くてごめんなさい。
でも、楽しんでいただければ嬉しいかぎりです。






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あきゅろす。
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