春夏秋冬イベント夢
クリスマス（TOV）
今日は一年に一度のクリスマス。
というわけで、みんなで城に集まってパーティーをすることになった。
「わざわざ招待状なんて、エステルもちゃっかりしてるねー、クディア」
「エステリーゼ様らしいからいいんじゃない？」
鞄の中に買ったプレゼント袋をしまいながら私はクディアに話しかけた。
城の前でみんなと待ち合わせなんだけど、まだ、私とクディアしか来ていなかった。
「…遅いね、みんな」
「忘れてるんじゃないの？」
「そんなはずな…ユーリ！」
市民街の階段を上ってきたユーリ、フレン、ラピード。
私はすぐさまユーリたちのところまで走り出す。
クディアは溜め息を吐いて私を見ていた。
「ユーリ！フレン！ラピード！」
「シヴィ」
「シヴィリア」
「ワンッ！」
それからどんどんジュディス、レイヴン、パティ、カロル、ナンとバウルに乗って現れる。
数分して、リタ、ミレイ、デュークと、みんなそろう。
最後にエステルが城の門から出てきて、私たちを中に迎え入れた。
「みんな、私が予想した時間よりも早く集まってたんですね」
長い廊下を歩きながらエステルはそう言った。
「きっとみんな、エステルが開くパーティーが楽しみだったんだよ」
「そういってくれると嬉しいです」
エステルはひとつの扉の前で止まると、ふわりと微笑んだ。
「着きました。私の部屋なんですけど。小さくてごめんなさい」
カチャッとエステルは自分の部屋の扉を開けた。
そこは、前に見たようなお姫様らしい部屋と、一般人がやるクリスマスパーティーと同じ景色だった。
「ようこそいらっしゃいました、皆さん」
「ヨーデル様！？」
「クリスマス一色じゃなぁ」
「ちょっと、エステル！クリスマスツリーの一番上の星がないわよ！」
「あ、本当です！リタ、そこに落ちてます！」
「さっさと付けるわよ！」
「はい！」
リタとエステルは一緒に飾りつけの仕上げをしだした。
それを横で楽しそうに見るパティ。
「この服、少し小さいかしら？」
「ジ、ジュディスちゃん…それはヤバすぎる…」
サンタの格好をするジュディスと、鼻血を手でおさまえるレイヴン。
「このケーキ、おいしそうだね、デューク」
「そうだな」
「みんなと会うのも久しぶりだな」
「そうだね、ほとんど帝都にいたわけだし」
みんなを見ながら私は微笑んだ。
そんななか、ヨーデルが一人ずつクラッカーを配っていた。
ヨーデルは私たちのところにもクラッカーを配るとにこりと笑って言った。
「それでは皆さん、ご一緒に」
みんな紐を持つと、一斉に引いた。
パンッと凄い音が響く。
それと同時に中身が溢れた。
ひらひらと舞う紙吹雪。
それを合図に、クリスマスパーティーが始まった。
みんなで話ながら、料理食べて、ケーキを食べた。
その後、プレゼント交換。
「あ、みなさん、プレゼント持ってきました？」
「うん」
みんなそれぞれプレゼントを出す。エステルはそれを受け取ると、自分のと重ならないようにまた配りだした。
「曲が止まるまで、プレゼントを回してください！では、スタート！」
ポチッという音とともに曲が始まった。
みんないそいそとプレゼントを回す。
「まさかのプレゼント交換だね、クディア」
私はプレゼントを回しながらクディアの方を見る。すると、真剣な顔をしながらプレゼントを回していた。
「シュバーン隊長の…」
「………。聞いてないか…」
回りを見渡すと、それぞれ誰のを狙ってるかわかった。
そんなことをしてると、いきなり曲がストップした。
ちょうど持ってるプレゼント、それは。
「…ユーリの…？」
ユーリを見てみると、ユーリも私のを持っていた。
「………」
なに、この偶然。
本当に、なに？
ミレイとデューク、カロルとナン、エステルとフレン、リタとジュディス、レイヴンとクディア、パティとヨーデル。
綺麗に交換されてる。
とりあえず、みんなで開けてみる。
変わった物はなかったが、冬の定番らしい、マフラーと手袋がほとんどだった。
私とユーリは当たり前にマフラーだった。
しかも色違いの。
…嬉しかった、かな。
結局、城の中で飽きることなく、みんなで馬鹿騒ぎをしてました。
（クリスマスがこんなに楽しかったのは、今日が初めてかもしれない…）
2009.12.25（金）
あとがき
今日中に書き終わった…。
TOVで、クリスマスパーティー。あんまり話してないような、気がします。
短編、です。
題によっては１ページが長かったり、短かったりしますが、気にしないでいただけたら嬉しいです。
ちなみに、クディアはまだ本編に出てきてないです。騎士ということで、ネタバレではない、です。
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