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春夏秋冬イベント夢
海の日(TOV)
私はいつものように、ユーリの部屋の扉を叩く。

「ユーリ、起きてるー?」

今日はみんなと出かける日だというのに、ユーリは急ぐということを知らない。

毎朝起こしにくるのは日常的になっているので、今更なんとも思わないが、さすがに今日だけは。

「さっさと起きろ!馬鹿ユーリ!」

すると、いきなりガチャリッと扉が開いて、顔面衝突。

「…仕度してたんだよ。わりぃ、大丈夫か?」

額を押さえてうずくまる私を見て、ユーリは手を差し延べた。

「痛い…。…ユーリが早く起きるなんて珍しいね」

「…気持ち良く寝てたら、ラピードに起こされたんだよ」

ユーリの後ろから出てきたラピードは、何事もなかったように私の隣に座る。

「…なるほど。よくやったね、ラピード」

「わふっ」

よしよし、とラピードの頭を撫でると、ユーリは不服そうな顔をした。

「よし!行こう!」

私は鞄の紐を持つと、ユーリをちらりと見た。

「みんな待ってるはずだから、ね」

そう言って私はユーリを置いて行くように駆け足で階段を下りた。

ラピードもそれに続く。

「おい…!待てって!」

ユーリも負けじと部屋に戻り、窓から飛び降りる。

「シヴィ!ラピード!」

「競争だよ!」

「わふっ!」

私はユーリに追いつかれないように、必死に走った。


「シヴィリア!」

エステルは私に気づくと微笑みながら手を差し延べる。

息を切らせながら、その手に触れようとする。

すると、別な手が後ろから出てきて先を越された。

「俺の勝ち」

「ユーリ!」

「遅いのじゃ!」

「わり、仕度に手間取ってな」

リタはパタパタと手で扇ぎながらユーリを見る。

「そんなこと、どうでもいいわ!さっさと行くわよ!」

「…あっつーい…」

「そうだな。ジュディ、頼めるか?」

「バウル」

ジュディスがバウルを呼ぶと、空からバウルがおりてくる。

「みんな、乗って」

ジュディスの声とともに、みんなはバウルに乗る。

みんなが乗ったのをを確認すると、ジュディスはバウルに一言、言った。

「お願い」

そう言うとバウルはある場所に向かって、飛んだ。


着いた先は、浜辺。

みんなは着いたと同時に水着に着替えていた。

「わー!海ですよ、海!リタ、ミレイ、一緒に泳ぎましょう!」

リタとミレイの手を掴み、エステルは海へと走る。

「エステル、泳げるの?」

「泳げませんよー」

「じゃあ行っても意味ないじゃない!」

「リタ、教えてくださいね?」

「………」

もう、エステルには何も見えていないようだった。

「…ジュディスちゃん、ぎりぎり…!」

「おじさま、こういうの好きでしょう?」

私はレイヴンを見て、思った。

ジュディスが危ない…!

クディアにもそれが伝わったのか、一緒に走り出していた。

「この、変態!」
「隊長の、馬鹿ぁ!」

二人の飛び蹴りはレイヴンの顔面に当たった。

「ぐほぉっ!」

その衝撃でレイヴンは後ろへ飛んでいった。

「何やってんだか…」

それを見ていたユーリは呆れたように言った。

「それよりも、ユーリ!泳ごうよ!」

「…カロル、おまえ泳げんのか?」

「たぶんね」

苦笑しながら言うカロルを見て、ユーリはため息を吐いた。

「泳げないなら、うちが教えてやってもよいぞ」

「僕も教えてあげられるよ」

「パティ、フレン」

「どうじゃ?この水着?」

見せびらかすように、パティは腰に手を当てた。

「いいんじゃねえの?」

ユーリはカロルの肩に手を奥と一言、言った。

「ほら、泳ぐぞ」

「うん!」

ざばざばと海の中に入っていくユーリの背中を、カロルは追い掛けた。


(…僕たちも泳ごうか)
(海に飛び込むのじゃ!)


2010.07.19(月)

あとがき

みなさん、海に行きましたか?
私はまだ行ってないですよ(泣

何か今回、こんな感じでいいのか!?と思いました。

あんまり、キャラが活躍してなかったり…
すみませんっ

ではでは♪






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