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Tales of Vesperia
牢屋に入れられて
キュモール隊と出会って気を失ったと思って目を開けると、そこはなにか鉄格子て囲まれていました。

そう、ここは牢屋。

何故か、ユーリは隣に入れられている。

まぁ、男子と女子は分けなきゃいけない。

理由は、危ないから?

その話は置いといて。

「ん…」

「あ、ミレイ。気がついた?」

「シヴィリア」

ミレイはすっと起き上がると、ユーリが寝ているであろう壁を思いっきり殴った。

となりで何やら飛び起きる音が聞こえた。

「んだよ…」

ユーリは大声で喋ったりすることもなく、静かにいった。

そんな時、騎士と話していた人物がユーリに向かって話しかけてきた。

「そろそろじっとしてるのも疲れる頃でしょーよ、お隣さん。目覚めてるんじゃないの?」

「そういう嘘、自分で考えんのか。おっさん暇だな」
ユーリはつまんなそうにおっさんに言った。

「おっさんは酷いな。おっさん傷つくよ」

おっさんと呼ばれた人物はいきなり私たちにも話しかけてきた。

「他にもいるんでしょ。二人ぐらい」

「何でわかるの?」

私はおっさんにそう聞き返した。

それ以外にも疑問がいくつかあったけど。

だけどその質問はユーリによって遮られた。

「とりあえず、ここを出る方法を教えてくれ」

「何したかしらないけど、十日も大人しくしてれば、出してもらえるでしょ」

「そんなに待ってたら下町が湖になっちまうよ」

「下町……ああ、聞いた聞いた。水道魔導器が壊れたそうじゃない」

「湖になるってことはないと思うけど」

ミレイは考えながらそう口にした。

ミレイが言った言葉は、たぶん私にしか聞こえてないと思う。

ユーリはおっさんと話してるとこだったから。

「モルディオの奴もどうすっかな」

ユーリの一言でミレイは考えるのをピタッと止めた。

「モルディオってアスピオの?学術都市の天才魔導士とおたく関係あったの?」

「知ってるのか?」

「お?知りたいか?知りたければそれ相応の…」

そんなユーリとおっさんの話を聞きながら、私は欠伸をした。

「学術都市アスピオの天才魔導士なんだろ?ごちそうさま」

「げほっごほっ」

「シヴィリア?」

「い、いや、何でもない」

いきなりむせた私をミレイは心配してくれた。

(うぅー、ユーリのごちそうさまにむせたなんて、恥ずかしくて言えないよ)

そんな時、誰かが鍵を開けた音がした。

「でろ」

一言だったけど、誰だかわかった。

「いいところだったんですがねぇ」

そう言って二人はユーリの前を通りすぎようとした。

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