short
期限切れ/甘
いつもの自分の席からみる君はいつだって輝いてて。
友達以上になれたらなんて夢のまた夢。
ぼおっとしているうちに、いつの間にかもう昼のようだ。
「名前ーっ昼飯くおーぜ!」
「うんー良いよー」
最近は田島と三橋君と泉君と浜田君と一緒に食べるのが当たり前になってきている。
理由は“田島があたしを誘うから”。それだけのこと。
好きな人に誘われるのはすっごい嬉しいけど、
同時にあたしはただの友達としか見てないんじゃないか、とか思ってしまう。
無理に告白して気まずくなったりしたら嫌だよな−...
いろいろ考えてたら、いつの間にかあたしの箸に挟まっていたはずの、食べかけの卵焼きが消えていた。
「嘘、卵焼き消えてる」
「気のせいじゃねえの?」
「いや、それはないよ、確かに見たし」
泉君とそんな話していたら横から田島が、
「名前、それ俺!」
「「はあ?」」
悪びれた様子もなく田島は、
「だって名前の卵焼き超うまそーだったんだもん!」
「でも食べかけだったし...」
「良いよ!
俺名前ゲンミツに大好きだし!」
「嘘だ、冗談よしてよ」
田島が?
あたしを?
それはない、嬉しいけどたぶんソレは友達としての“好き”。
あたしの好きとは違うよ田島。
「嘘でも冗談でもねーって!
普通に恋愛的に好きなの!」
「え、そしたらいっつも言ってたのって...」
「全部ホントだぜ!」
ああ、やっとこの日が来たんだな、
友情の期限切れ
(俺ら忘れてんだろ)(田島、君おめで、と!)(名前、明日から俺のことも名前で呼べよ!)(う、うん!)
お題お借りしました^q^
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