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明土第七七四集積地鎮守府にて:第二部
再起
2###年03月31日(着任二年目):南太平洋・M海域・明土第七七四集積地鎮守府・医務室・集中治療室


 翌日の朝、霜川提督は憲兵さんの名を呼ぶ。
 自分が未だこの半壊した鎮守府の提督と認められているなら憲兵さんは呼び掛けに応えてくれる筈。
 呼んだ後に今迄視界の外だった方へと視線を向けると、そこには見慣れた憲兵さんがそこに立っていた。
 「どうも、お早う御座います霜川さん、憲兵です。」

 憲兵さんは変わらずに両手を合わせて何時もの挨拶を霜川提督に返す。

 「どうも、お早う御座います、憲兵さん、霜川です。」

 憲兵さんに今迄と変わらぬ挨拶を返す霜川提督。

 「すみませんが、五月雨さんを呼んで来て貰えませんでしょうか?」

 そして霜川提督は憲兵さんに五月雨(艦これ)3300を呼んで来て貰える様告げる。
 程無くして霜川提督の前にやって来た五月雨(艦これ)3300。

 「予備の艤装の有る艦娘は居ますか、居なければ……。」

 霜川提督がそこ迄言い掛けた所で五月雨(艦これ)3300は自らの艤装を彼の目の前で展開して見せる。
 その艤装はつい数日前迄の年季の入った物では無く、新品その物である事が彼女もまた練度と引き換えに命を取り留めた所属艦娘の一人である事を無言で示していた。

 「はい、鎮守府沿岸海域の制海権の再確保もお任せ下さい!」

 五月雨(艦これ)3300は満面の笑顔と共に力強く霜川提督に答えた。
 まるで待ってましたと謂わんばかりに。

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