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「隻眼ヲ級の証言/Emily's Report」シリーズ設定集
隻眼ヲ級(分霊)の証言/Emily's Report:“熱風会”、その衰退と末路
 南城政権成立後も権威を傘に贅の限りや度を越した悪行の数々を尽くしてきたが、空母ヲ級捕獲作戦(と云う名の“エンタープライズβ”抹殺計画)を強行したのが運の尽きだったのか、その辺りから一部の鎮守府への妨害工作が悉く失敗に終わる事が多発する様になり、その権力基盤が揺らぎ始める。
 更に明土第七七四集積地鎮守府への襲撃を行なった事による数々の「“熱風会”にとっての不都合な事実」のネットや衛星通信回線等による全世界への公開とその事に対する火消し行為の不徹底により他の旧枢軸礼賛主義勢力から背を向けられてしまう。
 (「“熱風会”にとっての不都合な事実の数々のネットへの公開」に関しては明土第七七四集積地鎮守府絡みで大田内・倫太郎は何かしらの情報を掴んでいたにも関わらず敢えて無視して襲撃させたとも言われている。)

 何とか権力を維持しようと福水井・黒敏は霜川提督の死を利用して深海棲艦は不倶戴天の敵のみである事を横須賀鎮での会議の席上で主張しようとする。
 しかし、襲撃に因って死亡した筈の霜川提督の病み上がりの身体を押しての直談判と会議の席上にいた顎の底辺の少ないイケメンな赤い髪の提督(艦これ)によるアナログ記録媒体を介した福水井と大田内の会話の一部始終が会議の席上の元帥を初めとする提督(艦これ)達や自衛隊幹部に知れ渡るに至り、遂に元帥に因って“熱風会”は反社会組織と認定され、非合法犯罪組織の烙印を押されるに至る。
 この辺りは霜川提督は結果的に只の道化にしかならなかったと云われているが、彼の直談判とそれに伴う担当海域の鎮静状態は深海棲艦側にも話の通じる、或いは筋を通す事の出来る個体がいる事の証拠の一つにはなった様ではある。

■一発逆転に頼った者達の末路
 そしてその数ヶ月後、本土の各鎮守府が“地獄の主計科任務”と揶揄される事になった糧食奪還/回収任務に悲鳴を上げていた(※これは各鎮守府の独立性が重視されていたが故に食材の融通が出来なかった事も災いしている)頃に南極の遺跡とおぼしき地下施設を占拠している事が判明する。
 それに対して再建中であった明土第七七四集積地鎮守府を含めた極一部の海外鎮守府と米軍第7艦隊、そして“エンタープライズβ”とその一行が遺跡奪還艦隊として派遣され、世界各地で天変地異の予兆とも取れる現象が観測される中での戦闘に因って“熱風会”は壊滅、その戦闘の最中での福水井・黒敏と大田内・倫太郎の死亡が確認されている。
 ついていった構成員もその殆どが南極での天変地異に巻き込まれて死亡している。
 その配下の艦娘に至っては同様にその殆どの個体が半深海化(その際には身体や艤装の色彩を失い、目も赤くなる)の後に討伐、水底へと沈んで行ったか自身の司令官と運命を共にしている。

■“熱風会”壊滅後
 “熱風会”と云う自身最大の権力基盤を失い、また“熱風会”の度を越した(却って国益を損う程の)悪行の数々を黙認してきた責任を追及された事により、南城英二は各鎮守府の基幹運営システムが刷新されたのと同時にそれらの責任を取る形で辞任、内閣も総辞職と云う形で解散して南城政権は終焉を迎える。
 あくまでも逮捕では無く責任を取る形での辞任となったのは特ア系勢力から(この物語の世界の)日本を取り戻した事の功績と国民感情、そして過激派では無い旧枢軸礼賛主義勢力への配慮と彼等からの嘆願がその理由となっている。
 その際の南城英二の辞任会見は(この物語の世界の)バブル経済崩壊後の日本の失政への皮肉と批判、その最後の言葉から「こんバーカ辞任」として(この物語の世界の)歴史に刻まれる事となった。

 福水井について行かなかった元構成員の提督(艦これ)は良くて更迭、何かやらかしていればほぼ例外無く形ばかりの軍法会議の後に長めの実刑判決や極刑が下されている。
 同様に艦娘も小規模な警備府への左遷や強制艤装解体処分による不名誉除隊処分、場合に因っては元構成員達同様の刑が下されている。
 ただ以外にも彼(女)達がそれ程迫害される事が無かったのは過激に過ぎるやり方だったとは云えど民衆の政府や財界、富裕層への不満を解消した事への恩義と彼(女)達に手を汚させた事への後ろめたさが有ったが故だと思われる。

福水井・黒敏の死と共にあれ程熱狂的に進められていた昭和への強引な回帰は正に熱が醒めたかの様に成りを潜める。
 (この事は生前の福水井が規格外な先天的提督(艦これ)適性を有していた事の証明の一つとなっている。)

 旧枢軸礼賛は一部不当に貶められていた部分と過当に持ち上げられていた部分双方に対する再評価を行なった上での、安易な旧連合国側下げを態々行う事はしない個人の拘りに留まる物となった。

 昭和への回帰その物は更に遡った「大正浪漫」への回帰と云う形で一部の地方都市や鎮守府、そして衣服の意匠の一つとして(この物語の世界に)残っている。

■“熱風会”残党の活動(一部抜粋)
 福水井・黒敏について行かず、尚且つ拘束を免れた者の中には地下に潜り、尚も活動を続けていると言われている。
 基本的には武力や実効力を伴った物は殆ど無いと言われているが、中には世界(線)の超大型の鬼・姫級(噂ではその世界線では実在する学園艦由来のそれだとも)を呼び寄せ、再び世界を分断しようとしたと云う都市伝説も存在する。
 現在目に見えて解りやすいのはネットの掲示板での嫌がらせとなっている。
 最も解りやすい例として“熱風会”壊滅から一年後辺りから提督(艦これ)達が利用しているローカルネットの一部掲示板に半ば時代錯誤的な鬼畜米英的恨み節や艦娘に関する只他者を不快にさせるだけの悪趣味な嗜好が連続で現在に至る迄書き込まれる様になった事が挙げられる。
 それらの書き込みに対して真面目に反論をしても「それは大変」等の定型文でしか返答せず、掲示板の雰囲気を台無しにする、というのが定期的に繰り返されている。
 尚、各々の書き込みに関して自身のブログやホームページを開設、自らの本名や固定HNによる責任を背負った上でのきちんとした説明を付けて持論を展開している訳でも無く、掲示板での書き込みのみの模様。
 それらの“熱風会”残党のそれとおぼしき内容な匿名(正確には題名とHNを同じにしている)での連続書き込みに対して、この(物語の)世界の提督(艦これ)達の反応は一部の者が冷ややかな定型文で返答するのみとなっている。

※最後の連続書き込み云々の元ネタは一応あるのですが、変にからまれるのは嫌なので具体的明言は控えさせていただきます。
 元ネタにそういう出来事があったという記録も兼ねている、という事で。
 内容自体はかなり過激且つ偏っている様なので、元ネタが過激な内容の書き込みそのもの繋がりで“熱風会”関連の設定に組み込んでいる事をご了承願います。
 尚、此方は元ネタに関しては『ご自身のブログやホームページの中で自らのHNでの責任に於いて書き込みの内容やそれらに基づく持論を展開なされるのであればそれはそれで一つの意見』だと思っております。

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あきゅろす。
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