学校で(※18禁)・8



「…………」

 文字通り精も根も尽き果てたような表情で、カイジは帰路を歩いていた。
「大丈夫? カイジさん」
「んなわきゃねぇだろ。アホか」
 しげるの問いかけに間髪入れずにそう答え、カイジは疲れきったようなため息をつく。
 あらら、と言って浅く笑うしげるの開襟シャツの腹には、カイジの放った白濁がベットリと付いていて、それが目に入るたび自己嫌悪でげんなりしているカイジのメンタルは、もうボロボロだった。

 あの後、どうにかこうにか誰にも見つかることなく学校を抜け出すことに成功したふたりだったが、すでに気力も体力も消耗し尽くしたカイジは元凶であるしげるに怒る気すら起こらず、ただフラフラと歩いていた。

「学校のくだらない連中なんかより、オレはカイジさんひとり、いれば十分」
 やけにツヤツヤと元気そうなしげるはそんなことを言い、隣の死人のような恋人を見上げる。
「かわいいし面白いし、気持ちいいしね」
「ーーやめろ馬鹿」
 クマの出来た大きな目にギロリと睨まれたしげるは、鼻歌でも歌い出しそうな調子で、カイジに囁くのだった。

「学校でするの、愉しかった。またしようね、カイジさん」
「するわけねぇだろっ……!!」






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