comune schiena
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結局山本とは途中まで一緒に帰りることとなり、今はあこの家に、アズミが来ていた。
「あこちゃん、帰りの時ずっと目が笑ってなかったね…」
「まさかアズミが、あの時山本に話し掛けるとは思わなかったんだよ。折角関わらなくて良いように避けてたのに、もし明日から山本に話し掛けられるようになったら、どうしてくれるのさ」
「どんだけキャラと関わるのが嫌なんだよ…。
京子達とは普通に話すのに」
「それは仕方ないの。女子同士の付き合いは綺麗に分けられるモノじゃないし、今は私に害がないから」
「何だよそれー。…でも、もうすぐリボーンが来日してくるよ?」
最近、剣道部の持田と京子の噂が学校で流れ始めていた。リボーン《原作開始》が来るまで、あと僅かなのだろう。
「回避すれば大丈夫。話の流れは知ってるんだから、何とかなる……と思う」
「思うだけ!?…まぁ、俺もリボーンとかマフィア関係とは、関わりたくないしなぁ」
さすがにアズミも、リボーンなどについては避けたいらしい。
「じゃあ、またね」
「うん。あ、……アズミ〜」
「何?あこちゃん」
「明日朝練があるんだけどさ、起こして?」
「はあぁぁ!!?またぁ?」
「朝苦手なんだよ。アズミの分のご飯も作るからさ」
「……わかった。もぉー。早く自分で起きれるようになりなよぉ」
「うん。助かるよ」
翌日あこは、アズミに起こしてもらい朝練に間に合うことが出来た。
授業が終わり、先生に頼まれた荷物を運んでいたあこは、何気なく窓の外を見ると、校庭には見慣れた頭が見えた。すすき色の爆発頭――沢田綱吉である。
「ツナは、また早退か〜。私もサボりたい……」
どこか漫画のワンシーンで見たことがあるような光景に、これから彼を取り巻く物語が始まろうとしているのだとあこは予感めいたものを感じていた。
end.
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