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「華を織る」
04


 だからと言って、俺はこの人を傷つけたいのか?
 俺はこの人と戦いたいのか?



 ‥‥分からない。
 分からなくなってしまった。
 何故俺達は、争わなければいけないのだろう?


「‥‥貴方は、」
 遣る瀬無い想いを胸の奥から絞り出す様に、宮古は相対する白夜へと声を掛けた。「――貴方は何故、こんな事をしたのですか?」
「我が国の為」
 白夜からの返答は至って簡素なものだった。せめぎ合う矢と剣の向こう側から注がれる視線はどこまでも凪いでいて、その本心を伺う術もない。
「貴方と同じだ宮古殿。私も貴方も自分の国の、そして家族や友の為に動いているだけの事」
「‥‥」



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