Seasonable
they're just knowing each others
席についてしばらくし、教室に入ってきた担任は、
見知らぬ男子を引き連れていた。
一瞬、クラスの空気が張り詰めた。
だが、次の言葉で空気が緩む。
「やべぇ。かっこよ・・・」
「転校生なんて聞いてないよ」
クラスの女子が呟いた。
たしかに新学期がはじまったばかりとはいえ、転校してくるにはすこしズレた時期。
しかも転校生が来るなら情報が入っていてもいいはずだが、進は何も知らなかった。
「紹介しよう。今日からこのクラスで
君たちと一緒に勉強することになった
日高 紅くんだ」
と担任が言った。すると、クラス中から、
「よろしくぅ〜!紅クン」
「ケー番とアド教えて!!」
「藍村、手ェ出すの早すぎダロ」etc・・・
紅は「よろしく」と言いながらクラスを見渡し、進を見つけた。
そして見つめた。
あの暗い空間の中で顔を覚えているはずはない、と思いつつ進は軽く会釈をした。
そのまま進も彼を見つめ、動かない。
そう、彼は太陽に映える金色の髪を持っていたのだ。
[*Back][Next#]
[戻る]
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!