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9:1な彼
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 祐希さんは、俺の3コ上で、大学生で、俺の家庭教師だ。ちなみに俺は、青春真っ盛りの高校2年生。
 初めて祐希さんが家に来たときには、その美しさに度肝を抜かれた。俺より少しばかり背が高く、すらっとした佇まい。そしてなんと言っても、儚げなこの世のものとは思えないほどの美貌!!ワンダフル!!
 
―その時俺は確信したのだ。

 これは、運命の出会いだと!!


…だけど。


「イッタイ!!痛いよ!祐希さん!!」
「お前また人の話聞いてないだろ!!このタコ!!お前の耳は節穴か!!」

 だけど、口の悪さと手の早さは、玉に瑕〈きず〉。祐希さんは、その見た目の儚さとは対照的にかなり力任せなところがある。
 今の俺の耳は真っ赤になっちゃって、ひりひりしている。だけど、こんな刺激すら祐希さん相手になると快感になってしまうのだ。
 う〜ん。俺ってちょっと変態チック?

「も〜、俺の左耳真っ赤になっちゃったじゃないですか。痛い…。」
「お前が聞いてないのが悪い。」

 そう言ってプンと横を向くその顔ですら、俺にとってはオアシス。神様、ありがとう。仏様、感謝します。


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