拍手小説 7 Side龍治 いつもは朝から登校なんてありえない俺だったが、一応恋人らしきものが出来たからには昼は一緒に食えといわれて来た。 昨日のうちに 根暗(裕次郎)のメアドを聞き出しておいた俺は早速昼、屋上に呼び出すためのメールをうちだした。 「総長ー。彼氏さん総長の親衛隊に連れていかれちゃったよー?」 メールをうち終える前に太郎が俺の前に現れた。 楽しげな表情を浮かべている。 「ハァー、面倒なヤツ」 親衛隊も動くのがはえーな。でも俺の計画通りだ。 最近ムカつくことが多かったから、憂さ晴らしくらいにはなるだろう。 思わず、顔が緩む。 「行ってくる」 教室を出た俺は、薙禾にメールを送った。薙禾が根暗の居場所を調べ俺に返信した、その間3分。 流石だ。 『北館裏にて オカマ5人、デカ5人』 そのメールを見た俺は、ゆっくりとした動作で、北館裏に向かって歩きだした。 は?何故早く助けに行かないのかって?愚問だな。 @リンチされそうになる A助けを求める B誰も来ない C若干殴られる D諦めかける @〜Dの後のEで助ける為だ。その方がまあ、色々と都合がいいからな。 惚れた方が負けだろ。 その方が扱い易い。 強姦の心配はしていない。(あんなヤツ相手に勃つ奴なンていねぇーだろうからな) 根暗のキモい顔を思い出して思わず、笑ってしまう。あのおどおどした態度もぶっちゃけ笑える。 猫背だしな。 はっきり言って、キモいが第一印象だった。 そんなことを考えながら歩いていると、目的の場所がみえてきた。 「愉しませてくれよ」 [*前へ][次へ#] [戻る] |