拍手小説 5 今僕がいる場所は、この学校の呼び出し場としては有名な北校舎の裏。 目の前には、先程まで天使の様だった美人さん達。 でも、今は恐い顔をしています… こ、こわい…。 「ちょっとあんた聞いてんの!?」 僕の反応がお気に召さなかったのか、一人の猫目の気が強そうな可愛い系の子が僕をドンと押して、僕は壁に背中を打ち付けられた。 けっこう大きな音はしたものの、目の前にいる美人さん達は全員僕より小柄で、あまり力もなかったために、そんなには痛くなかった。 「ねぇ、コイツでかくない?」 その内の一人、この中で1番小さいと思われる子…多分150p もなさそうな子が、今気付いたとばかりにふといった。 「うわぁ〜マジ!?」 「猫背ってやつぅ〜!?」 「え〜、キモい上にデカイなんて最悪ぅ〜」 その一人の言葉に同調する他の方々。 気持ち悪いのは、お………おっほん!…………。 「…す、すみません…」 僕は美人さん達の神経を逆なでしないように、慎重に言葉を選んで呟くようにいった。 僕は確かに、175pと背は高い方だと思う。 普段は猫背のために小さくみられがちだけれども。 「あんたなんかと龍治さまぢゃ釣り合わないんだから!」 「身の程をわきまえろよ!」 「あんた自分の顔鏡でみたことあんの!?」 「どんな汚い手を使ったんだよ!!」 黄土色の声でヒステリックに叫ぶ目の前の方々。 僕が予想してた言葉の羅列。…ていうか、誰かいい加減に気付いてください! 僕達が男同士だということに!! 誰もツッコミを入れてくれないこの状況…この学校はホモばっかりなんですか!? と僕に叫べるはずもなく… だいたい、話したこともないのに、いきなり告白されて、困っているのは僕の方なのに。 多分…いや、絶対に罰ゲームだよ。そうに決まってる! 僕はそれを伝えるために口を開こうとした。 しかし、僕の言いたかった言葉は、この中で、1番可愛いと思われる人に遮られた。 美人さんは僕の前まできた。そして、次の瞬間美人さんが言った言葉に僕は驚きを隠せなかった。 「コイツ、カラダで取りいったんじゃない?」 …なんですと!? [*前へ][次へ#] [戻る] |