拍手小説 4 「期限はいつまでだ?」 「1週間☆」 「期限後は?」 「好きにしていいよ☆パシリにしてもいいし、サンドバックにしてもいいよ☆」 あ、精神的に追い詰めた後集団リンチもいいねぇ。 と付け加える千尋。 ニッコリ笑顔の千尋だが、言っていることはかなりえげつない。 ま、俺はそう言うヤツは嫌いじゃねーし。 「ンじゃ、好きにさせてもらう」 役者は揃った さぁ、禁断の遊びを始めよう… 勝者は一人 その他は敗者 壊れたら負けのデスマッチ お前はどこまで愉しませてくれる −ゲームスタート− 噂というものは本当に恐ろしい… 僕が龍治先輩に告白されたことは、瞬く間に全校に広がりました。 普段、人の噂話などは友人がいない僕には伝わってきません。 しかし、今回に限り、僕はいち早く深刻な事態に気付くとことができました。 まぁ、今回は当事者だったからなぁ… 僕が毎朝登校する時は、多少容姿について悪口を言われても、ほとんどの人が僕のことなど気にしません。 …今日はまさに、針のむしろ状態でした。 見てくる人見てくる人が僕に対して不の感情を向けてくる。 胃の痛みを覚えつつ、やっとの思いでたどり着いた玄関では、見るも無惨な上履きに、生ゴミの山。 思い出したくもないです…。 教室の机の上には菊の花、中には不幸の手紙がぎっしり。…多分剃刀入り。 余りのことに僕はその場に立ち尽くしていました。 「鈴木裕次郎君?」 そんな時、若干涙目の僕に声がかかりました。 周りのざわめきに顔を上げると、天使のような顔の見知らぬ方々がいました。 [*前へ][次へ#] [戻る] |