私立水晶華学園
3
「己の欲望を抑えられない馬鹿どもめ…」
力が聞き、雷と霄が思わず正直に答えたところで、地を這うような低い声がどこからともなく響いてきた。
ビクッ!
となった三人は今の声を出したと思われる人物の方を恐る恐る振り返った。
「そんなことすると、雫さんに嫌われちゃいますよ」
そこには、いつも通りの笑みを浮かべて佇んでいる曉がいた。いつも通りのはずなのに…
二人は冷や汗をかきながらも、賢明にも黙っていた。
…しかし、どこにでも空気の読めない馬鹿はいるもので。
「お前、さっきのが地か…?」
どこか呆然と呟く力の声に曉は悠然と微笑んだ。
「何がですか?」
ニッコリ。
『…いえ、…なんでもありません』
雫Side
「ここはブレザーなのか」
前の学校は私服OKだったからな…
みんな元気にしてるかな。前の学校の奴らに挨拶もそこそこに出てきてしまったからなぁ…あいつらは特に怒ってたしな。しかも泣きながら。嬉しかったけど(笑)
《必ず行くから…待ってろよ。》
とか冗談いってたしな。
あいつらのテストの点じゃあ無理だよ。いつも赤点あったし。(笑)
それにしても、いいなこの格好!
雷も霄も驚くかな。
二人の反応が楽しみだ。
ガチャ…。
「おー!二人共似合うな」
着替え終わった俺が出ていくと、みんなが仲良く話していた。ん、でも雷達は何か顔が引き攣っているように見えるが。
俺が声をかけると、みんな一斉に俺の方をみた。
…………少しの静寂の後、
『しずくぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅッ!!!???』
理事長室に、雷と霄の絶叫がこだました。
[before??][after!!]
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