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私立水晶華学園


「おっ」

払いのけられ赤くなった手を引いて、馬鹿にしたようにあからさまな驚きの声を上げる天パホスト担任。


「期待に応えられなくてすみません。応えたくもないですが」


少々皮肉を込めた言い回しになってしまった。


そんな俺に担任は態度も変えず、人を馬鹿にするようなニヤニヤした笑いを浮かべている。


「…俺は基本年上の方は敬うようにしています。そう教えられて育ちました。でも俺が敬うのは敬意を払うべきだと自分が判断した相手のみ」


貴方は違う。っと俺は鼻で笑った。


「ッ!」


担任は思い当たる節があるのか言葉につまって黙り込んだ。


しかし、不思議なことになぜか顔が若干赤い。

その顔を表情の篭らない瞳で見ていた俺だったが、ふとさっきのことを思い出しこうきりだした。


「先生、俺別に貴方に憧れてないんで、抱きしめられたくなんてないですよ?」

「…は?」


なにいってんだこいつ?って目で見られても…


「だから、この学園の人って憧れのひとに抱きしめて貰いたがるじゃないですか」


講堂で自己紹介させていただいた時、抱いてー!って何十人も言ってましたよね?っと、首を捻りつつ聞くと暫く呆然とした後先生は突然ブッ!と噴き出した。
「は?」

「アハハハハ!!」


と思ったら突然の大爆笑。腹をかかえて笑っている先生。


俺は、いったい何なんだ?と状況を把握できずにいる。
暫くすると笑いが止まったのか笑い過ぎて目に浮かんだ涙を手で雑に拭い取りつつ話し掛けてきた。


「お前それ素で言ってんのか?」


「素、って何がですか?」

俺は真面目に答えたのにも関わらず、また笑い出す先生。


「その顔で天然つーか、スレてないっつーか!」


「先生に整形を薦められるほどの顔ですからね」


「ツッコムとこはそこか。ていうか、気にしてませんって顔して結構根に持ってんなー」


面白そうに笑っている竹内先生。

[before??][after!!]

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