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私立水晶華学園


中学の時は担任と険悪だっただけに、心配していたが問題なさそうだ。

ほっと胸を撫で下ろす。


「私は1ーSの担任の梅田と言います。よろしくお願いします」

と軽く会釈する梅田先生。霄も小さく頭を下げたところをみると気に入ったようだ。

「…雫、また」

ソファーから立ち上がり、俺に柔らかい笑みを浮かべると

「…隈、行く」

と言って梅田先生を引っ張り出て行った。


…いつの間にか梅田先生を隈って呼んでる…

俺は、梅田先生が嫌だと言ったら直させようと心の中で誓った。

中学の担任はハゲって読んでたからまだマシか。


霄と梅田先生を見送った俺は視線を前に戻っ…

「…俺の顔に何か?」

入ってきた時から俺の方をひたすら見ていたホストのような先生。


俺が四人を見送る間もじっとこっちを見ていた様子は見ると言うより、観察と言う言い方の方が的を射ているように思う。

視線はあえて気にしないようにしていたが、三人の内二人の先生が出て行った時点でこの人が俺の担任となることは確定事項だ。


沈みそうになる気持ちを振り切って声をかけたが…


「ああ、悪かったな。あまりに期待ハズレだったもんで」


俺この先生になんかしたか?

初対面でハズレ呼ばわりされる謂われはない。


俺が呆気に取られて目の前の男を凝視していると、何を思ったのか男は馬鹿にしたように嘲笑しつつ口を開く。


「お前みたいなタイプには興味ねーんだわ。そんな見つめられても無理、でも、そーだな、」


男は組んでいた足を下ろし前に乗り出してきた。
顎に手をかけて上向かせられる。


「その馬鹿デカイ身長縮めて、整形して可愛い美少年になったら抱いてやるよ」
クックッと嘲笑う男。



何なんだこの男は…
俺は男の手を払いのけた。

[before??][after!!]

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あきゅろす。
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