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私立水晶華学園



『雫!!』

ドアを開けると二人が同時に抱き着いてきた。

二人の俺を呼ぶ声が耳に心地よかった。














俺の部屋でお茶を飲みながら話しをしていた俺達は、いつの間にか寝てしまっていたらしい。


学校は明日からなので問題はないが。
寝ぼけまなこで目を擦っていると、雷と霄も起きたらしい。


ふと時計に目を向けると針は十二時四十分をさしている。


俺は時計から二人に視線を移した。

「おはよう」

チュッ

おはようのキスを寝ぼけまなこの二人にほどこす。
それによって二人は本格的に起きたらしい。

チュッ
チュッ

『おはよう雫』

両頬に二人からキスが返された。朝の日課を済ませた俺は二人に笑いかけてから昼食の仕度をするから、といって立ち上がる。


キッチンに向かおうとしたとき突然、

コンコン

ノック音が聞こえてきた。
誰だ?

疑問に思いながらも、「はい」と返事をしてドアに向かおうとすると、いつの間にか立ち上がっていた雷と霄が俺を制止し、代わりにドアを開け放った。


霄は少し身構えている。
そんな中…
「雫!飯食いに行くぞ!」
扉の向こうに現れたのは、燈眞だった。


「燈眞」

「ゲッ!」

「…邪魔者二号」

反応は様々だが、燈眞の姿をみて力を抜いた俺とは違い、雷と霄は燈眞を威嚇している。


二人が燈眞を威嚇したために、燈眞の方も二人を威嚇する。

一触即発状態の三人に、俺は思わずため息をつきたくなった。


「燈眞」

俺はもう一度燈眞の名前を静かに呼んだ。

[before??][after!!]

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