私立水晶華学園
3
卯埀先輩の説明によると、色は各自こうなっているらしい。
Sクラス→ゴールド
A〜Eクラス→シルバー
Fクラス→ブラック
だそうだ。
さらに、異名持ちはそのカードに花が描かれているそうだ。
ちなみに、異名持ちの『異名』は、春夏秋冬四季折々の花からくるらしい。
それを決めるのは代々、生徒会会長の役目だそうだ。
つまり、会長が認めた者しか貰えない称号ってわけだ。
卯埀先輩はとても可愛らしい。だから、俺としては、先輩にも異名があるのではと思った。
しかし、卯埀先輩には異名がないらしい。
それというのも、先輩の家柄に問題があったからだそうだ。
『家柄だけならCクラスのはずだった』
少しの躊躇いの後、そう言って先輩は真っ直ぐ俺を見上げた。
俺は表情を緩めて、直ぐさまこう返した。
『家柄なんて関係ありませんよ。卯埀先輩は、俺が尊敬する先輩です』
『!?…ありがとう』
そう言って笑った先輩は太陽のようだった。
その後、卯埀先輩がまたバランスを崩して(?)、俺に覆い被さってきたり、それに雷と霄が怒りだしたりと、また一悶着あったのだが…
現在は自分の部屋の中にいる。部屋にたどり着き、少ない荷物を片付けていく。
なぜか、買った覚えはないはずなのに、やたらと服やアクセサリーがあった。
考えるまでもなく力さんの仕業だろう…。
最後の一枚の服をクローゼットに入れて片付けは終了。
雷と霄がこっちに来るまで、後十分。
片付け終わった俺は、二人のためにお茶を入れながら待っていた。
コンコン
ドアをノックする音が聞こえた。
俺は「はい!」っと返事をし、ドアを開けた。
[before??][after!!]
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