私立水晶華学園
変人
「よく来たな」
声に招かれるままに入ったのは寮の管理室。
そこで俺達を待っていたのは、………誰もいない?
雷、俺、霄の順番に中に入った俺達は、歓迎の言葉を述べてくれた、ソプラノボイスの持ち主を探すが、綺麗に整理された部屋には、誰もいない。
「オイコラ」
??
どこに居るんだ?
確かに声はするのに…
「グッ!」
俺が部屋を見回していると、俺の前に立っていたはずの雷がしゃがみ込んでいる。
そして、俺は雷の前にいた人物に気が付いた。
150pもないんじゃないかと思われる背の小ささに、目が大きく一見美少女と見間違う程の美少年だ。
「いきなりなにしやがる!!」
雷が腹を押さえて立ち上がったところから見て、どうやら目の前の美少年に、そこを攻撃されたらしい。
雷が怒っている様子からして、本格的にキレるのに、あまり時間はかからなそうだ…
そう考えた俺は、雷を押し退けた。
「寮の方ですか?」
そう問い掛ける。
「…………………………」
いつまで経っても返事は返って来ない。
俺の視線はその少年に固定されたまま。
そして、その少年の視線も俺に固定されたままだ。
じっと見つめていると、少年の顔にみるみるうちに赤みがさして、真っ赤になった。
「あの、具合でも!?」
「…………れ。」
は?
「俺の子を産んでくれ!!」
はい?
[before??][after!!]
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