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私立水晶華学園



この学園に来て初日から俺に友人が出来た。


そいつの名前は、焔火燈眞だ。一言で言うなら、猫みたいな奴だ。口は悪いが、本当は良い奴。



今日の俺達は挨拶を終えたら、寮に行く予定になっていた。燈眞は俺達に着いて寮に行くと言い張ったが、当然、俺が却下した。


学生の本業は勉強だ。すると、燈眞は生徒会の役員には授業が免除されている。と食い下がったので、「今日は俺は授業に出られないから、ノートとっておいてくれ。燈眞だけが頼りなんだ。」と言った。


「俺だけが…頼り」
燈眞はそう呟くと、顔を赤くして任せろ!と言いながら走って行った。




「単純なヤツ」

「…馬鹿」

雷と霄は呆れたとばかりに呟いた。

「二人とも…燈眞がかわいそうだろ」

俺がそう言うと、二人は笑って俺の左右の腕にそれぞれ自分の腕を絡めてきた。

『やっと二人きりだ』

うれしそうに言った二人だったが、俺は訂正を一つ。
「三人だろ?」


すると左右から舌打ちが聞こえた。俺達の間に微妙な空気が流れたのを感じた俺は、いきなり話しを切り替えた。


「二人とも、寮に行こうか」ニッコリ。




































「ここか?」

俺達がたどり着いたのは洋館風の建物だった。
学校からの所要時間が徒歩40分…
少し長いな。しかも、周りは一面緑の森。下手すると熊でも出てきそうだ…


俺はドアの横の壁にあるインターフォンらしき物を押した。


プルルルルー………………

『はぃ』


数回の呼び出し音の後、響いたのはボーイソプラノ。まるで、変声期前の少年の様な声だった。

[before??][after!!]

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あきゅろす。
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