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私立水晶華学園



オレンジ髪もとい、焔火は俺が出した手をしばらくの間見つめ、恐る恐ると言った様子で手を出してきた。

まるで、触れるのを怖がっているようにも見えたその行動は、しかし、俺の手を握る前に焔火の手は雷と霄によってたたき落とされた。


「雷!!霄!!」

あまりに失礼な二人の行動に思わず大きな声を出してしまった。二人は途端にしゅんと肩を落とした。
二人の非礼を詫びようと、二人からまた焔火に視線を移すと、予想していたのと違った様子の焔火がいた。


焔火はなぜか不安で泣き出しそうで、迷子の子供のような顔をしていた。きつめの眼差しが泣きそうに歪められ、うなだれている。


俺は少しばかり背の高い焔火の頭に手を乗せ、ゆっくりと撫でた。手を置いた瞬間ビクッと震えた焔火の頭を、大丈夫の意味を込めてさらに優しく撫でる。


始めの内は下がっていた頭も、だんだんと上がってきた。まだ少し不安げな様子を残す焔火に俺は安心させるように微笑みかけた。
すると、泣き笑いと言った表現がピッタリと合う表情で、はにかんだ。

「焔火、大丈夫だ」

俺は更に安心させるように言い聞かせる。焔火が泣きそうな顔をする理由は分からないが…

今まで黙っていた焔火が突然ぽつりと何か呟いた。

「…………………い…」

「ん?」

声が小さすぎてよく聞こえない。


「焔火じゃない!…燈眞だ…名前で呼べ。雫」

焔火もとい、燈眞の顔は赤い。口調は多少乱暴だが、猫みたいでかわいい。


「燈眞、よろしくな」
と、燈眞に向かって笑う。
「と、友達になってくれるか?」

俺は、燈眞の言葉を不思議に思った。

「俺達もう友達だろ?」

[before??][after!!]

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