私立水晶華学園
双葉の苦労
双葉Side
−今日は朝から大変だった。
本日から編入生が来るということで例年通りお披露目式を開催する予定になったのは一ヶ月前のこと。
準備は滞りなく行われた。
それと言うのも、普段は全くと言うほど働かない。この学園の要とも言われる、三人の内の一人である三年の副会長が働いたからだ。
『今年の転入生は三人、私の甥達だ。』
理事長室に呼ばれた生徒会メンバーに告げられたのはこの一言だけだった。
みんなそれぞれ理事長の甥達と言うことで思う所があっただったが、それを聞いてやる気を出したのが副会長だった。
副会長いわく、
「理事長の甥達なら、美人に決まってるね!」と。
下半身馬鹿が!と吐き捨ててしまいたい衝動に駆られたが、私は、あえて堪えた。
これも仕事をしてもらうためだと自分にいいきかせて。
理事長の甥…確かに理事長は尊敬に値する素晴らしい人だと思う。しかし、だからといって今回来る編入生達がまともとは限らない。
ここの生徒は、外見でしか人を判断出来ない。それが原因で追い出された者も少なくない…
だから私は、また多少顔の良いだけの傲慢な生徒がくるものだと思っていた。実物を見るまでは…
[before??][after!!]
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